終わりの志穂さんは優しすぎるから (★★★☆☆)

読み終わった時にそっちか、と思いました。切ないけれど後味は決して悪くなく、胸にジーンとくるような余韻がありました。少しミステリー風味でもあり、紫杏が抱える病気や志穂さんの隠し事を主人公が解いていきます。タイトル通り志穂さんは本当に不器用で優しい人、妹の紫杏のように器用に立ち回れればいいかもしれないけどそんな人だったらきっとこういう結末にはならなかったと思います。重内商店のおばあちゃんも良い人だった。
もし○○○いなければ二人は違う関係を築けたかもしれません。今回の出来事によって志穂さんが少しずつ前向きに自分の人生を考えていけたらなと思います。もう少し一捻りしてほしかったかも…。暑い夏の日に静かにひっそりと読書をしたい方におすすめです。