最悪探偵(★★★★☆)

最悪探偵 (Novel 0)

最悪探偵 (Novel 0)

一筋縄ではいかない探偵ばかりが集う『昭和探偵事務所』。そこで働き始めた早乙女桃色はひょんなことからある殺人事件に巻き込まれてしまう。「私、第一発見者ですよ!?ミステリーだったら一番怪しい奴がなんと私ですよ!?」桃色に助けを求められた所長の手配でやってきたのは、風変わりな格好の男。探偵ナンバー03『最悪探偵』の南陽。彼はどこまでも最悪な探偵だった―。
推理をして犯人を捕まえるのではなく、徹底的に犯人を痛め付けることを目的とする「最悪探偵」という設定が面白かったです。裏表紙の南の顔が凶悪過ぎる(笑)アシスト的な立ち位置の桃色が嘔吐させられたり、アイドルの際どい衣装を着せられたりと散々な目にあっていますが最後まで事務所を辞めずに頑張っている辺り根性のある子なんだなと。
一番すっきりしたのは最後の「ネタネタなトリック」。さすが南!と安定した犯人への嫌がらせに拍手したくなりました。南が「最悪探偵」になるきっかけとなった事件は実際にありそうで怖い…。こういう奴は被害者と同じ苦しみを味わえばいいのにと思ってしまう。もしシリーズ化するなら追いかけますよ。