異世界刀匠の魔剣製作ぐらし

■感想

実は凄腕だが自身の腕前に自覚がないモグリの鍛冶師・ルッツ、彼の作る刀に人々は魅せられ、そして狂っていく。そんな魔剣を生み出した男の物語。

ルッツの作る刀に魅入られながらも踏み止まる人、堕ちていく人と結末は様々。自分の欲に忠実ながらもどこか憎めないゲルハルトがお気に入り、ルッツの刀を前にした時のテンションが面白かった。

ヒロイン・クラウディアとはかなり早目に大人の関係になっていたので、焦れったい関係が好きな私としては物足りなさも感じましたが二人の夫婦漫才みたいな掛け合いは読みやすかったです。全体的に手堅くまとまっているな、という印象。