漫画家の明石先生は実は妖怪でした。 (★★★★☆)

漫画家の明石先生は実は妖怪でした。 (SKYHIGH文庫)

漫画家の明石先生は実は妖怪でした。 (SKYHIGH文庫)

日給5万円。 仕事は漫画アシ&妖怪の悩み解決!? 曲がったことが嫌いな大学生の篠崎瑛太は、その信条が災いし、なかなかバイトが長続きしない。ある日瑛太は准教授に漫画家のアシスタントのアルバイトを紹介される。高収入のバイトに食いついた瑛太は早速仕事場に赴き、ゴミの中で暮らす漫画家の明石妖介に出会う。まずは、とゴミを片付け始めた途端不可思議な生き物に続々と遭遇し瑛太が驚くと、明石は「あれは雑鬼ですよ」と平然と告げる。どうやらこの職場には人ならざるものが跳梁跋扈しているらしいと悟る瑛太。そして実は明石もその同類で――。正義漢すぎる大学生と世間知らずの妖怪漫画家のほっこりストーリー登場!

妖怪漫画家と正義感の強いアシスタントコンビが解決していく妖怪に纏わる事件簿。他人を放っておけない正義感の強い瑛太を見て明石が心を開いていくのが微笑ましい。世間知らずの明石と突込みをいれる瑛太の会話も楽しい。でも明石は何の妖怪なんだろうか。
猫又のゆずとハナヨさんの話は心が温まりました。ハナヨさんのことで必死になるゆずが健気で可愛かった、瑛太達に出会えて良かったね。そして人間を愛したが故に消えてしまったノヅチの話はしんみりとしてしまいましたが、明石の言う通り精一杯生きたのだから決して「悲しい」出来事ではないのでしょう。