天才少女Aと告白するノベルゲーム(★★★★☆)

天才少女Aと告白するノベルゲーム (ファミ通文庫)
■あらすじ
大好きなフリーゲーム制作者Aに会うため、桜山学園ゲーム制作部に入った水谷湊。しかしAと思われる部長の菖蒲は不登校になっていた。彼女の幼馴染みで学園きっての変わり者由井と、菖蒲が学校に来るよう企画をたてるも不発に終わってしまう。大人しくゲーム作りに励む湊のもとに、ひとつのノベルゲームが送られてきた。『バッドエンドを探せ』と題されたゲームには菖蒲と部員のトラブルが綴られてゆく。これは告発? それとも――。

■感想
ゲーム制作部の人間関係をめぐる青春ミステリ。過去に桜山学園・ゲーム制作部が作った「鬼ヶ島」によって死人が出てしまう。その死の真相はほろ苦くて、でも自業自得ともいえる。菖蒲が由井のようにはっきりと言えるタイプだったら…とも思うけど、菖蒲が由井といることを選択したのは正解だったと思う。
湊のお爺ちゃん素敵だな。湊がきちんと自分と母親の関係を考えた上で出した答えも良かったと思う。湊の中ではトラウマになってるしな…。菖蒲も由井も嘘をつく必要がなくなったわけだし、これからは好きなゲームをどんどん製作所出来ますように。