公女殿下の家庭教師4 氷炎の姫君と夏休みに王国を救います (★★★★☆)

公女殿下の家庭教師4 氷炎の姫君と夏休みに王国を救います (ファンタジア文庫)

◼あらすじ
王立学校の前期試験で成績上位となったティナたち。そんな彼女たちがおねだりした試験のご褒美は、アレンの夏期休暇の帰省に同行すること。そこに、第一王女付きの護衛官へと栄転したリディヤも加わり、いざ、大樹がそびえ立つ東都へ!ティナ一行は、アレンの実家にお泊まりしながら、浴衣でお祭り、水着で湖にと夏休みを思いっきり大満喫!しかしその陰で、オルグレン公爵家の監視下で軟禁状態だったジェラルドに謀反の動きがあり!?―「すぐに解決して帰ってきます。僕は約束を破ったことはないですから」無自覚規格外な教師が世界を救う魔法革命ファンタジー!

◼感想
シリーズ4冊目。夏期休暇に実家へ帰省するアレンについていくことになったティナ達、前回メインだったステラがついていかないのは残念。三人娘や妹も頑張ってるんだけどリディヤが前に進みすぎていてはたして追いつけるのかしら。最後のキスも見事にアレンを翻弄していたし。
人なのか獣人なのか、アレンの家族はアレンを愛しているけどそういう根深い問題は簡単に解決出来ないのが悲しい。裏では着々ときな臭い出来事が大事になりつつある、後輩が助けを求めればアレンは応えるだろうから巻き込まれるのかな。次回はあとがきによるとカレンのターン!

王女殿下はお怒りのようです 1.転生王女と古の力(★★★★☆)

王女殿下はお怒りのようです 1.転生王女と古の力 (オーバーラップ文庫)
◼あらすじ
王女であり最強の魔術師のレティシエルは、戦争によって命を落とし、千年後の世界へと転生した。彼女は魔力がないため周囲から無能令嬢扱いされるが、レティシエルの“魔術”は使えて拍子抜け。その後学園でレティシエルは、千年後の“魔術”を目の当たりにし―そのお粗末さに激怒した!我慢ならないレティシエルが見せた“魔術”は学園を震撼させ、やがて国王の知るところとなるが、レティシエルは“魔術”の研究に夢中で全く気付かず―!?前世の伴侶によく似た少年・ジークと落ちこぼれの令嬢・ミランダレットを巻き込んで、生まれ変わった王女殿下は我が道を突き進む!常識外れの最強魔術譚、開幕!!

◼感想
よく訪問させていただいているブログサイト様で紹介されていたので読んでみました。最強の魔術師と称された王女・レティシエルは戦死後千年後の世界でドロッセルという令嬢として転生する。右も左も分からない世界で我が道を行くレティシエルが逞しくて好感が持てます。家族からは冷遇されてるし婚約者の王子は無能ですが信頼できる友人や従者ができたこと、後援者である学園長が良い人なのが救いです。妹のクリスタが何考えているのか不明ですが。
個人的にはマイペースにジークやミランダレットと学園生活を楽しんでほしいところ。でも最後は国王陛下も絡んできたので何かしら騒動に巻き込まれるのかな。面白かったので続きも早めに読みたいと思います。

魔法少女育成計画「黒(ブラック)」(★★★★☆)

魔法少女育成計画「黒(ブラック)」 (このライトノベルがすごい! 文庫)

◼あらすじ
市立梅見崎中学校、2年F組。女子ばかり、わずか15人だけで構成された奇妙な学級だが―その実態は「正しい魔法少女」を育成するために作られた「魔法の国」肝煎りの特別クラスだった!選ばれたエリート魔法少女達は未来への希望に顔を輝かせるが、その陰には邪悪な意思が蠢いており…。魔法少女スノーホワイトのサーガも、ついに佳境へ。「魔法少女狩り」の新たな獲物とは!?

◼感想
中学校編スタート。あれ中学生ってこんなギスギスしてたっけ?ってくらい色々なキャラが悩みを抱えていて複雑な構図が出来ていた。今のところ死者ゼロだけどあとがき読んでると後半で一気に出てきそう、メピスとか…。いきなり投入されたカナがどういう役割なのかも気になるところ。
今まで登場したキャラもちらっと出てきたり、アーリィ達みたいにがっつり出てる子もいたり。でもあまり幸せそうじゃない子が多いのがなんともいえない…。最後は本格的にスノーホワイトが参戦。少しでも良い状況になってほしい、だってまだ中学生だし。個人的にはテティとメピスが仲直りできたらなと。

シェイクスピア警察 マクベスは世界の王になれるか (★★★☆☆)

シェイクスピア警察 マクベスは世界の王になれるか (集英社オレンジ文庫)
◼あらすじ
偉大なる劇作家シェイクスピアが没しておよそ四百年。優れた戯曲であるがゆえに、原型を留めないほど改変されてしまう現実を嘆いた女王に端を発し、シェイクスピア演劇を監視する『国際シェイクスピア法』が英国議会で制定されて十年。日本でも文部科学省内に国際シェイクスピア警察課が設置されて五年。学生演劇界にその名を轟かせた鬼武丸天道は、前途を嘱望されながらシェイクスピア警察となっていた。一方、天道と並び称された遮那王空也は、自由な表現を求めてシェイクスピア・テロリストとなり、地下公演を繰り返している。どんな運命のいたずらか、そんな二人が再会し……!?

◼感想
物語の世界観が凄く作り込まれていて独特の雰囲気を味わうことができた。シェイクスピア法に則り原典以外での演劇を認めない天道、そして作品を自分なりに潤色する空也の対立がメイン。最後の二人の共演で空也はやっぱり天道と一緒に演劇をやりたいんだろうという気持ちが伝わってくる。たとえ背中越しだとしてもずっと互いの存在を意識し続けるんだろうな。
保護者役の美夜と公一朗にはお疲れ様をいいたい。三婆のキャラが地味に強烈(笑)惜しむらくは私がシェイクスピアをまったく知らないこと、当たり前ですが知っていた方が楽しめます。私は所々で置いてきぼりにされてしまったので。

七つの魔剣が支配するIV (★★★★☆)

七つの魔剣が支配するIV (電撃文庫)
◼あらすじ
再び春を迎えたキンバリー魔法学校。オリバーたちは二年生に進級し、新入生たちの世話に新たな科目、それぞれの修行と、目まぐるしい日々を送っていく。そんな中、ひとときの休息を魔法都市ガラテアで過ごすことにした6人。空飛ぶ絨毯に乗り、買い物や名物料理を楽しみ、魔法生物のお店を覗く。が、穏やかな時もつかの間。夕食の席でキンバリーの校風を嫌うフェザーストン魔術学舎の生徒たちと揉めてしまい―。一方、シェラの父であり、ナナオをキンバリーに招いた教師・セオドールにも接触を受ける。暗い夜道を歩きながら、彼は突然「この街には人斬りが出る」などと不穏なことを言い出し―。

◼感想
シリーズ2冊目。二年生に進級し、新たな環境により忙しい日々を過ごすオリバーたち。今回はピート・ガイ・カティの成長が感じられて、前回の事件から少しでもオリバーの役に立ちたいと奮闘する彼らが眩しかった。性教育をここで入れてくるとは…、いつもはしっかり者のシェラの乙女な部分がみれて満足。皆想いの矢印がオリバーに向いているのでどうなることやら。
次に打ち倒す敵も定まり次回から本格的に動き出すとのこと。シェラの父やガーランドも怪しい動きをしていて疑い出したらきりがない。オリバーの復讐劇の行く末が不安です。

すべては装丁内(★★★★☆)

すべては装丁内 (LINE文庫)
◼あらすじ
「何なの、あのドSデザイナー!」学央館書房の新人編集者・甲府可能子は憤っていた。編集長から紹介を受けた装丁デザイナー、烏口曲に企画していた詩集の装丁を即刻で「やらない」と断られたからだ。曰く、可能子の装丁に対する考えの甘さが原因らしいが……実はこの烏口、理路整然に上から目線で仕事を選ぶ、業界内でも有名なドS&偏屈男だった!果たして可能子は無事装丁の依頼を引き受けてもらい、本を刊行できるのか?装丁の奥深い世界、そして今を働くすべての人に勇気をお届けする、お仕事エンターテイメント!

◼感想
本の装丁をテーマにしたお仕事小説。本好きとしては興味深い内容で、王道展開ながらも一生懸命な主人公・可能子が思わず応援したくなるようなキャラで面白かったです。一つの本を出版するのに著者・イラストレーターだけではなくたくさんの方が関わっているのを改めて感じました。だからこそ編集者はそれを一つの形にするのに多大な労力を使っているんだなと。
烏口の仕事にシビアな点は好感が持てます。城所先生の心を解かしたのは凄い、自分の作品が大切なのは当たり前。最後はちょっとラブコメっぽかった(笑)烏口と編集長の確執も気になるので続きがあったら読みたいです。

幼なじみが絶対に負けないラブコメ2(★★★★☆)

幼なじみが絶対に負けないラブコメ2 (電撃文庫)
◼あらすじ
幼なじみの黒羽に告白し、見事玉砕した俺。死にたい。フラれるってこんなに辛かったのか…っていうか、あそこまでいったら普通OKするだろ!笑顔で「ヤダ!」ってなんだよ!マジで女子の気持ちわかんねー。でもまてよ、白草は俺のことが好きなんだよな…今ならイケる…?のか…いやいやいや、ダメでしょ。もしまたフラれたらと思うと怖すぎるし。そんなモヤモヤ爆発の俺のもとに、子役時代の後輩にして理想の妹、桃坂真理愛が襲来!玄関開けたら1秒で「おかえりなさいお兄ちゃん!!」っていったいどこのラブコメだよ!?末晴に芸能界復帰の話が持ち上がり、ヒロインたちの思惑が交差する、先の読めないヒロインレース第2弾!

◼感想
シリーズ2冊目。前回の告白で黒羽からフラれたことを引きずっている末晴、末晴のサル化が地味に面白い(笑)恋愛に関しては不利になるかと思いきや策士の黒羽は最終的には自分が有利な状況に追い込むことに成功、凄いと思うけど記憶喪失はやり過ぎでは…?白草は仕事モードだったので残念なことに一歩遅れをとることに。
末晴の子役時代の妹分・真理愛は芯がしっかりしていて末晴への憧れと尊敬の想いが感じられて裏表が激しいけど嫌いにはなれないキャラ。裏で自分の目的を遂行しようとする哲彦、最終的に末晴が良しとするならいいけどね。群青同盟が末晴にどういう影響を与えるのか注目です。