咎人の刻印 ジャック・ザ・リッパー・ファントム(★★★★☆)

■あらすじ
「令和の切り裂きジャック」と畏れられる殺人鬼・神無と、人の生き血を欲する吸血鬼の御影。彼ら「咎人」は、犯した罪の証のごとき「聖痕」をその身に刻んだ異能者だ。愛とは何かを知りたがる神無は、愛を教えるという御影と共に、都心の古びた洋館で暮らすようになっていた。同じ頃、警視庁内に密かに存在する「異能課」では、咎人狩りの使命を帯びた男が、頻発する「切り裂きジャック事件」の犯人として、神無を追い詰めようと動き始め…?闇に生きる咎人たちの血塗られた戦いは、どこへ向かおうとしているのか。究極のダークファンタジー、第2弾!

■感想
シリーズ2冊目。警視庁内に存在する異能課では切り裂きジャックを捕らえようと神無を追い詰めていく。新キャラ・高峰は神無と敵対する刑事でありながら同じ咎人でもある。敵対関係から一時的にでも協力関係になる展開が好き。高峰が咎人になった理由は予想通り凄惨だけど神無達よりはまだ分かる気がする。本来の顔の方が似合ってますね(笑)
御影の神無への思いが段々と深くなっていくのが伝わります。纏の境遇が辛い。ただ誰かに受け入れて欲しかったんだよね、それが爆発してしまって悲劇を生んでしまったのは悲しいですが神無の頑張りでなんとかなって良かった。

とってもカワイイ私と付き合ってよ! (★★★★☆)

■あらすじ
一人気ままな生活を謳歌する俺が、クラスいちの人気者七峰結朱から受けた突然の告白。それはリア充グループの三角関係解決のため恋人のふりをして欲しいというものだった!報酬のプレミア付きゲームにつられ、俺はしぶしぶ了承したのだが…。「ほらほら、可愛い彼女の元気な笑顔が見られて嬉しい?」教室では猫を被る結朱が俺の前だけで見せる、ナルシスト全開の言動はウザい。…はずなのにどこか心地よく、二人っきりで過ごす時間は日常を彩り、生活の一部に溶け込んでいき―。陰キャオタクとリア充ナルシスト。趣味も性格もまるで違う二人の“偽物カップル”から始まる、ナルかわ青春ラブコメ!第25回スニーカー大賞特別賞受賞作品。

■感想
陰キャオタクとリア充女子の偽物カップルから始まるラブコメ。王道だけど安定感のある良いラブコメでした。主人公・大和はぼっちだけどそれは自分で選択したことで決してコミ障なわけではない。リア充である結朱にも言いたいことは遠慮なく言う。そういう意味ではテンポよくストーリーが進んで読みやすかったし、結朱のツッコミ役としても優秀。おまけに中学時代はバスケ部部長とかスペック高いじゃん…。
リア充グループらしく恋模様が混線してましたが綺麗にまとまって良かったね。最後の告白はすごく結朱らしくて可愛かったです、付き合ってからもあんな風なんだろうな(笑)恋人編とかも気になる…。

異世界落語 7 (★★★★★)

異世界落語 7 (ヒーロー文庫)

異世界落語 7 (ヒーロー文庫)

■あらすじ
壮絶な過去が明かされ、異世界と向き合うことを決めた現代の噺家、楽々亭一福。マドカピアで落語を披露する日々の中、彼の人々への関わり方には、徐々に変化が生まれていた。囚われの身となったサイトピアの勇者ラッカを救う為、一福は独房を訪れ、差し入れを渡す。それがきっかけで、ラッカの夢にはかつての相棒で、クエストで命を落としたピートが頻繁に現れるようになるのだが――。
『つる』『あたま山』『抜け雀』等々、メジャーネタのオンパレード! リミッターの外れた噺家が世界を変えて変えて変えまくる。序章は終わりを告げ、物語は急転直下の勢いを見せ、噺家が世界を救う抱腹絶倒ファンタジーが、遂に幕を切って落とされる!

■感想
シリーズ7冊目。個人的には今までで一番見応えのある巻でした。囚われの身となったラッカがきちんと親友・ピートに別れを告げて自分を取り戻す展開にホロリ。一福への恋心でヤンデレ化するアヤメが可愛い上に面白い(笑)
マドカピア側の王族が固い絆で結ばれている上に経緯を考えるとサイトピア側が悪役にしかみえない、まさかテレビジョンが鍵になってるとは…!最後の一福の叫びは正にその通りで非情に清々しい展開でした。このまま両国の架け橋になっていくのか、一福の新たな伝説は始まったばかり。

昔勇者で今は骨5 東国月光堕天仙骨無幻抜刀(★★★★☆)

■あらすじ
「まーじーでー…転移してるじゃん」森中の見知らぬ転移装置を抜けると東国であった―仲間と離れ離れになって、師匠の故郷・東国ヤマへと転移したアル。すわ妖かと怪しまれながらも、剣の師匠マガツのもとへと向かってみれば、そこは魔王軍を離反した堕天王と戦の真っ最中だった。しかも、その軍は古の秘密兵器「月」を擁した最悪の布陣で…。「出来なきゃまた戦争だ。言っておくが、その場合は容赦せんぞ」人と和平を目指す魔軍令フギムニからは戦のついでに取引を持ち掛けられ―「魔王以来の神命だ、我が勇者」果てには太陽神マルドゥから討伐の神命まで下ってしまい…人から魔から神までも、頼みの綱は骨勇者!コツコツ世界を救う異世界ファンタジー!

■感想
シリーズ5冊目。今回は東国ヤマが舞台で、アルの師匠・マガツが登場。戦いに対する執念が凄まじくてさすがアルの師匠なだけある。そこでは堕天王との争いが繰り広げられており、アル達も巻き込まれていく。相変わらずの熱い戦いに終盤はヒートアップ。復讐の為だけに生きてきた堕天王が最後に月神に与えられた愛に戸惑う様子が絶妙な展開でした。
そしてハルベルとアルが遂に本契約をかわすことに、主従の関係ではなくて横に並んで一緒に歩いていきたいというのが彼女らしいと思います。本妻のイザナを追い越せるのか?続きは売上次第とのことで無事に出ますように。

ライアー・ライアー5 嘘つき転校生は運命の幼なじみに試されています。(★★★★☆)

■あらすじ
五月期交流戦を切り抜け、束の間の休みを満喫する俺・篠原緋呂斗に”特殊な決闘”の挑戦状が届いた。なぜか俺が学園島に来た理由を知る「彼女」を名乗る相手は、この決闘をクリアすれば自分に会わせてくれるという。状況の裏取りのため学長に相談したところ、なぜか俺はその流れで色つき星を賭けて彩園寺とこの”特殊な決闘”を行うハメに。決闘の内容は……恋愛相談? しかも恋のお呪いアイテムGETやギャルの悩みを解決しろだって!? でも勝負なら仕方ない、カンパニーの力を借りて7ツ星の力を……ってあの姫路さん、もしかしてちょっと怒ってらっしゃいます……?

■感想
シリーズ5冊目。緋呂斗が探している幼馴染と思われる人物から特殊な決闘の挑戦状が届く。幼馴染と再会する為にゲームに参加する緋呂斗、決闘の内容が恋愛相談だっただけに対戦相手である彩園寺との仲が深まるかと思いきや一歩リードだったのは姫路。姫路さんどんどん積極的になっとる。
今回は主催者側の掌で踊らされてしまった形ですが、相手が格上過ぎるので仕方ないかな。雫が見事に覚醒してしまったので夏の大会での活躍に期待。そして幼馴染に関しての衝撃的なヒントが…!うわー、一体誰なんだ…!

声優ラジオのウラオモテ #02 夕陽とやすみは諦めきれない? (★★★★☆)

■あらすじ
裏営業スキャンダルが何とか収束を迎え「コーコーセーラジオ!」続行決定!―と、ほっとしたのも束の間、「友情ごっこがしたいならよそでやれよ」ストイックな実力派の先輩声優・めくるに浴びせられた強烈な罵倒。でも彼女にも実は秘密の“ウラ”の顔があり…さらに、夕陽とやすみの高校まで追いかけてくる、不躾な視線やシャッター音。事態に業を煮やした夕陽の母が、ふたりに課した超難題とは!?こじらせ先輩声優めくるのホントの思いも明らかに―!「そのまま行け、ふたりとも―ッ!」声優生命最大の危機でも、夕陽とやすみは止まれない、中途半端じゃ辞められない…!諦めきれないふたりの声優ラジオ、ここに再びON AIR!!

■感想
シリーズ2冊目。解決したと思ったら前回のスキャンダルを思った以上に引きずっていて、仕事も入ってこない状態になった二人。言い方はきついけどめくるの言っていることは一利ある。やすみの行動で他の声優に迷惑をかけたことは事実、でも声優だってプライベートはあるんだし難しい判断ですね。後半のめくるが可愛すぎる。
窮地に陥りながらも友情を深めていくやすみと夕陽が微笑ましい。娘を思っての夕陽の母親の行動ですがやすみ母が頼もしくて悪役っぽいな…。最後はファンを信じての大胆な行動、大団円で良かった。いくらファンでも裏切られたって感じたからって犯罪まがいのことしていいわけないじゃん。

威風堂々惡女4(★★★★☆)

■あらすじ
芙蓉が身籠った子が次代の皇帝となる皇子であると知る雪媛は、その子が生まれる前に亡き者にするべきか迷いを感じていた。そんな中、珠麗が芙蓉の世話係として皇宮へと上がることに。一方、幼い頃に芙蓉の父の陰謀で全てを失った美貌の青年・飛蓮は女形役者として皇帝の前で芝居を披露することになるのだが…。陰謀と嫉妬が渦巻く中、歴史の歯車がくるい始める。圧倒的中華転生譚、怒濤の展開に…!!

■感想
シリーズ4冊目。いずれ国を牛耳る為にまずは皇后になろうとする雪媛。しかし殺すはずの皇帝を庇ったり、芙蓉の身籠った子を生かす選択をしたりと非情になりきれない雪媛の優しい部分が裏目に出ないか心配。また、青嘉の義姉・珠麗がどんどん闇落ちしているのも不安要素の一つ。 青嘉の最後のあの発言は告白同然で雪媛の心が揺さぶられているだけに歯がゆい。
新キャラ・飛蓮の兄弟のエピソードが切なすぎる、二人で家を再興できたらどんなに良かったことか。茨の道だけど最後はハッピーエンドがいいな。