公園で高校生達が遊ぶだけ(★★★★☆)

公園で高校生達が遊ぶだけ (講談社ラノベ文庫)

公園で高校生達が遊ぶだけ (講談社ラノベ文庫)

瀬川エリカと俺、吾妻千里は小学校3年生からの幼馴染みだ。小学校でも中学でも、そして高校でも、瀬川と俺は、公園で遊ぶ。ダベったり、野球をしたり、走り回ったり、ちょっと喧嘩したり。「とりあえず吾妻の中で、わたしを可愛さピラミッドの頂点に設定するといいよ。そうすればわたしを通して“可愛い”がわかる」「瀬川を可愛さピラミッドの頂点に設定すると、具体的にどうなるんだ?」「わたしに似てれば似てるものほど、吾妻は可愛いと認識しだすよ」「じゃあ、電卓とかも可愛く見えんのかな」「ちょっと待って。吾妻の中でわたし、電卓なわけ?」そして今日も公園で、高校生の何気ない日常が紡ぎ出される―。

幼馴染である主人公・吾妻千里と瀬川エリカを中心に公園で遊ぶ何気ない日常を描いたお話。正にタイトルそのまんま、まったりとした雰囲気の緩い会話が段々とクセになります。たまにはこういうお話もいいなと思う。千里の周囲は濃いキャラが多いこと!兄を「虫」扱いするのはやめなよ妹さん。
幼馴染好きさんにもオススメです、随所にニヤニヤできる場面があります。今時交換日記している時点ですごいよ。周囲からからかわれて下の名前で呼ぶのを止めて喧嘩したエピソードは千里の気持ちも理解できるし、嫌がったエリカの気持ちも分かります。仲がいいからこそ起こった喧嘩ですね。こんな風にじれったいのもいいけど、一歩進んだ二人も見たいなと思ったり。