戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉6 (★★★★☆)

エウロペアの聖女を讃える聖誕祭を年末に控えたオーガンベルツ。お祭りの夜に町にやってくるという、良い子にプレゼントを配る「聖女」と悪い子を連れ去ってしまう「悪魔」。この2役の仮装をすることになったスヴェンとルート。新しいお菓子作りと仮装に奔走する2人の「聖誕祭」の話。その他「魔導師」ダイアン・フォーチュナーの秘密に迫る話、「お嬢様予備校」と呼ばれる士官学校編入されたヒルダの話、の3編を中心にゲーニッツの反乱後のキャラクター達を描いた人気シリーズ6作目!
短編集ながらも今後の展開に大きく影響していきそうな人物も登場しており読み応えのあるお話でした。普段は飄々としている謎の多いダイアンを深く掘り下げているエピソードが好きです。珍しくダイアンの人間らしい一面が見れました。彼の生い立ちにはあんな背景があったとは…、彼に「母さん」と呼べる人がいて本当に良かった。ソフィア可愛いなぁ、ダイアンとのフラグが着実に立っているのは気のせいだと思いたい…。
ヒルダのお話は彼女の成長が感じられたお話でした。最初に登場した時はただの生意気なガキだったのに…。そしてまさかの百合要員(笑)強力な味方も得たことですし、いつかまたルートたちと共闘してくれないかな〜と思ったり。そして聖誕祭のお話ではメアリ・クラリッサという重要人物が登場。今後どういう風にストーリーをかき乱してくれるのか注目です。悪魔役を頼まれてもはりきってお祭り用のお菓子を作るルートが健気だ。マレーネが活躍していたのも嬉しいし、バウムクーヘン作りを頑張るスヴェンも可愛かったです。