妖狐の執事はかしずかない 4(★★★★☆)

妖狐の執事はかしずかない 4 (富士見L文庫)
■あらすじ
街のあやかしの調停役“黄昏館”当主を継いだ高校生・高町遙。妖狐の執事・雅火と二人から始まった当主生活も、気付けば屋敷の従者や、街のあやかし、学校の友人達に囲まれる日々となっていた。夏休みに入った遙は、雅火や鎌鼬の料理人・疾風ら従者たちと、夏祭りや次の舞踏会の準備に追われることに。そんな多忙なある日、頼りの雅火が、突然屋敷から姿を消してしまって…?―執事の任を辞させて頂きます。新米当主と妖狐の執事。主従逆転コンビに、まさかの契約解消の危機…!?

■感想
シリーズ4冊目にして最終巻。これで終わりなのは寂しいけど綺麗にまとまっていました。それにしても遥は当主として本当に逞しくなった、雅火が出ていっても慌てずに彼の気持ちを汲み取って行動するとは…!疾風の話も良かったし、彩音も遥に心を開いてやっと従者になれてひと安心。彩音の方が弟っぽい(笑)
遥とみすずのつかの間の邂逅にはジーンときました、幸せな今をみすずに見せることができて良かったね!雅火が遥にネクタイを贈る場面が一番好きです、これからも末長くお幸せに!

異人館画廊 透明な絵と堕天使の誘惑(★★★★☆)

異人館画廊 透明な絵と堕天使の誘惑 (集英社オレンジ文庫)
■あらすじ
千景のもとに「―もうすぐ僕は、絵を完成させる。見た人を不幸にする絵だ…」と脅迫めいた手紙が届いた。消えた図像術の研究者、有名な心霊スポット「切山荘」、四つの絵…点と点が線となり、やがて千景の過去へと繋がっていく。誘われるように、自らの失った記憶に向き合おうとする千景を透磨は案じ、守ろうと二人の距離は近づいて―?待望の第六弾!!

■感想
シリーズ6冊目。千景の元に脅めいた手紙が届き事件に巻き込まれていく。事件に出会っていく内に千景の失った記憶とも向き合うことになり、少しずつ過去が明らかになっていく。誰かを傷付ける為ではなく助ける為に絵を描いていた、その事実が千景の救いになってくれればいい。
カゲロウの千景に対する想いのスタンスが好きです、癒し系キャラだ。千景と透磨の距離もぐっと近付いてくれて嬉しい、それだけに次回あたりに大きな試練があるのでは?と勘繰ってしまいます。千景の父親もちらっと登場しましたが久しぶりの親子の再会が他人の振りというのは悲しい、でも千景が強くなったのならいいのかしら。

陰に隠れてた俺が魔王軍に入って本当の幸せを掴むまで(★★★★☆)

陰に隠れてた俺が魔王軍に入って本当の幸せを掴むまで【電子特別版】 (角川スニーカー文庫)
■あらすじ
完全無欠の主人公体質な親友の陰に隠れて、本気出す気ゼロだった俺・クロムウェル。ゆるく生きるつもりだったのに、魔王軍からの襲撃でその日常は一変した。隠してた“本気の魔法”で魔王に対抗してみたら、いきなり指揮官としてスカウトされることに!?成り行きで始めた魔王軍の改革だったが、おもいつきの改革案で魔族幹部に認められたり、任務の途中で魔族の幼女を拾ったり、その上サキュバスの美人秘書・セリスと一緒に暮らしていくうちにだんだんと距離が縮まっていって…!こうなったら、第2の人生、好き勝手に楽しんでやる!これは俺が魔王軍に引き抜かれて、本当の幸せを掴む物語。最強×ほのぼのファンタジー!第4回カクヨムWeb小説コンテスト・異世界ファンタジー部門特別賞受賞作。

■感想
主人公体質の親友のせいで陰キャラになってしまうクロムウェル。本当は親友よりも強い実力の持ち主であり、魔王に指揮官としてスカウトされて第二の人生を歩み始める。美人の秘書兼嫁候補と可愛い娘と出会えたのだからクロ的には魔王側について正解なのでは…?魔王・ルシフェルも緩いしなんか楽しそう(笑)セリスとの喧嘩しつつも互いに少しずつ認め合う過程も初々しくて可愛い。
デュラハンのように次回も幹部を手懐けていくのかな。クロが人間と魔王軍との架け橋的存在になればいいけど簡単にはいかないだろうな。親友サイドの方が深刻な状況っぽいけど再会したらどうなることやら。次回も楽しみです。

ワトソン・ザ・リッパー ~さる名探偵助手の誰にも話せない過去~ (★★★★☆)

ワトソン・ザ・リッパー ~さる名探偵助手の誰にも話せない過去~ (LINE文庫エッジ)
■あらすじ
十九世紀、「世界の半分を所有した」大英帝国の首都・ロンドン。カトリックの若き神父、ジェイムス・H・オーランドは、ロンドンを賑わす殺人鬼『切り裂きジャック』に狙われる少女・マーガレットの警護にあたる。簡単な任務と思われたが、突如現れた異能の悪魔、そして謎の機械・蒸気甲冑までもがオーランドに襲いかかり、事態は予測不可能な展開へ…?霧と蒸気、悪魔と探偵が闊歩する街ロンドンを舞台に、新たな物語が今、幕を開ける!

■感想
シャーロック・ホームズ切り裂きジャックなど心ときめくワードだったので購入。悪魔や異能力者も普通に出るのでこれでもかというほどアレンジされていましたが面白かったです。切り裂きジャックとはいったい何者なのか、マーガレットのことを思うといたたまれない。せめて子供が健やかに育ちますように。
素直なモモが癒しでした。フェイと出会ったことによりオーランドの運命は大きく変わりましたが、抑圧された教会で生きていくよりはずっといいだろう。綺麗にまとまっていますが続きがあるならぜひ。

この素晴らしい世界に祝福を!エクストラ あの愚か者にも脚光を!6 騎士の誓いをあなたに(★★★★☆)

この素晴らしい世界に祝福を!エクストラ あの愚か者にも脚光を!6 騎士の誓いをあなたに (角川スニーカー文庫)
■あらすじ
かつての相棒フェイトフォーから、元主であるリオノール姫の来訪を聞かされた。身の危険を察知したダストはアクセルを離れようとするが、気づけばリーンと姫様が入れ替わっていて!?「久しぶりね、ライン・シェイカー。しばらく冒険者として暮らすことにしたから、よろしくね!」昔と変わらず自由奔放すぎる姫様に振り回されるダスト。一方、リオノール姫の身代わりとして屋敷に囚われたリーンは、遂にダストの過去を知る事となって―。果たして、王国随一の天才と謳われたドラゴンナイトが国を追われた理由とは?駆け出し冒険者の街に身を潜めていたチンピラ冒険者が今、再び騎士の誓いを立てる!

■感想
シリーズ6冊目。今回から本格的にリオノール姫が参戦、ダストの過去もようやく明らかに。姫が思った以上に破天荒でダストの変貌っぷりが凄い。姫のおてんばっぷりに困惑しつつも惹かれていく王道展開が良かった。好きだからこそ自分の地位も捨てて姫の我が儘に付き合うダストさんイケメン。
過去と現在、どちらも大切だけどダストはきちんと答えを出してリーンを迎えに行く。リーンもいいけどダストと姫がお似合いだっただけになんか切ないっす。マスコットキャラのフェイトフォーに癒された。区切りがいいですが続きはあるのかな?

櫻子さんの足下には死体が埋まっている わたしを殺したお人形(★★★★★)

櫻子さんの足下には死体が埋まっている わたしを殺したお人形 (角川文庫)
■あらすじ
北海道・旭川。冬の川で、僕、正太郎は櫻子さんと、無残なご遺体を「拾った」。けれど彼女となら、そんな日々すら続けばいいと願ってしまう。そんな僕のもとに、新聞記者の八鍬士という人が現れた。事件に遭遇しがちな僕らを怪しんでいるらしい。彼は櫻子さんに、美しい頭蓋骨の写真を見せた。事故の被害者が持ち歩いていたという、女性の頭蓋骨。そして僕らに「探偵ごっこを見せてほしい」と言い出し…。櫻子さん真骨頂の物語!!

■感想
事件によく遭遇する正太郎逹を怪しむ新聞記者・八鍬に誘われてある事件に首を突っ込むことに。高校生で自分の将来のビジョンがしっかりしている正太郎逹が凄い。ミステリ部分は話が二転三転していきスリルがあって面白かった。せっかく人命救助したのにあんなこといわれる正太郎が可哀想。
花房が既に故人であるならば結局のところ正太郎を脅かしているのは同じ考えを共有する「集団」ということなのか。そして最後の急展開が…、追い詰められた正太郎がどんな選択をするのだろうか。櫻子さん助けてあげて!次回が待ち遠しい。

カカノムモノ3 :呪いを欲しがった者たち(★★★★☆)

カカノムモノ3―呪いを欲しがった者たち―(新潮文庫)
■あらすじ
母なる女神よ俺の声は届いていますか? 生きることに前向きになり始めた碧だったが、一方で相棒の桐島の元に不穏な影が迫っていた。彼の過去を無遠慮に暴き立てるその人物の目的もわからないまま、桐島は追い詰められていく。あえて遠ざけられた碧は、従兄の涼から、カカノムモノを呪いから解放するための衝撃的な方法を告げられる。はたして碧はどんな決断を下すのか。そして呪いの意味とは──。シリーズ最終巻。

■感想
シリーズ3冊目。律の過去から始まり、最終的に暴走する涼を止める為に碧逹は奔走する。なぜ自分は選ばれなかったのか、そんな心のしこりを抱えながら感情が欠如していることも相まって自分が分からなくなる涼。碧が人間でいることを選択してくれて良かった、やっぱり桐島さんの影響が強いんだろうな。涼には律と一緒に穏やかに生きてほしい。
魚に還ることこそが女神の慈悲、という正解に成る程と納得。最後に碧が桐島さんに素直に甘えていたのが微笑ましい、二人には末長く付き合ってほしい。水琴メインの短編は本編と雰囲気が違って明るくて調度いい塩梅でした。