ブラッド・ブレイン3 闇探偵の旋律(★★★★☆)

ブラッド・ブレイン3 闇探偵の旋律 (講談社タイガ)
◼あらすじ
凶悪犯罪者の脳を調べるために設立された脳科学医療刑務所。厳戒態勢の所内は、殺人事件をきっかけにコントロール不能に。収監者を率い脱獄を試みるのは、美貌の天才犯罪者。迎え撃つのは、“警察官五人殺し”の「闇探偵」月澤凌士と刑事の百成完。閉鎖空間で繰り広げられる異能の囚人たちとのデスゲーム。その中で月澤の絶望的な過去と黒幕の存在が明らかになっていく…。

◼感想
シリーズ3冊目。刑務所という閉鎖空間の中で行われる囚人とのデスゲームに巻き込まれた百成、決別したと思った月澤と再度コンビを組んで脱出を図ることに。こんな濃い囚人達の中でもやっぱり月澤さんは別格だなと、百成もきちんと月澤から学んで実地で生かしているのが凄い。寺河を含めて囚人達の最期が思ったより呆気ない。
そして何故月澤は警官5人を殺したのか、その凄絶な過去に胸が痛んだ。私利私欲の為に大事な家族を殺されたら踏みとどまれないことを責められない。ラストはやっと自由になれて良かった、最悪の展開も予想していたので。いつかまた百成とも再会してほしいな。

ラストラウンド・アーサーズ4 最弱の騎士と最も優れた騎士(★★★★☆)

ラストラウンド・アーサーズ4 最弱の騎士と最も優れた騎士 (富士見ファンタジア文庫)
◼あらすじ
「ごめんね…凛太朗君…私…約束…守れなかった…」魔人の力を引き出し覚醒したことで、瑠奈に振り回される賑やかで騒がしくもどこか心地よい日常を取り戻した凛太朗だったが、その代償によって那雪は世界から消失してしまったことを知る。彼女を救い出す唯一の方法は聖杯を手にすること。しかし伝説時代のアーサー王すら手に入らなかった聖杯の探索は、凛太朗たちの想像も超えた困難なもので―。「私が、貴方を家臣にするのに相応しい、世界一の王になれるってこと…貴方に証明するわ」聖杯を巡りすれ違う想いはアーサー王とマーリンの命を懸けた決闘にまで発展してしまい!!

◼感想
シリーズ4冊目。今回は那雪救出イベントとケイ卿覚醒がメイン。この世から存在を消されてしまった那雪を救うために聖杯探索に挑む凛太朗たち。聖杯の力に呑み込まれてしまった凛太朗を見事に剣の勝負で救った瑠奈のガッツはさすが。那雪には過去を悔いるばかりではなく、現在の凛太朗との付き合いを大切にしてほしい。
自分なりのやり方で瑠奈を支えることを決意したケイ卿、凛太朗と自分を比べて落ち込む場面があったのでこういう形でパワーアップして良かった。大切な人の為に無欲で犠牲になれるとかすごいよ。ちゃっかりガラハッド卿を仲間にするのはいかにも瑠奈らしい。最後も続きが気になる終わり方だったので待ち遠しいです。

魔弾の射手: 天久鷹央の事件カルテ(★★★★☆)

魔弾の射手: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫nex)
◼あらすじ
廃病院で相次ぐ転落死。不可視の“魔弾”とは? 西東京市に聳える時計山病院。十一年前の医療ミスで廃院に追い込まれたこの場所で、一人の看護師が転落死する。死亡状況や解剖結果から自殺が有力視される中、娘の由梨だけはそれを頑なに否定した。天医会総合病院の副院長・天久鷹央は彼女の想いに応え、「呪いの病院」の謎を解くことを決意する。死体にまったく痕跡が残らない“魔弾”の正体とは? 現役医師が描く医療ミステリー!

◼感想
廃病院で次々と起こる転落死、全て自殺と断定されていたが母親を亡くした少女の訴えを聞いて鷹央達は調査をすることに。前半は鷹央がまさかのインフルエンザでムードメーカーの鴻ノ池が目立っていました、鴻ノ池が統括診断部に来れば賑やかになりそう。何気に天久姉妹のやり取りが好きです。
被害者の死因である病気については医療知識がないので「成程」と思うしかない。犯人がコンプレックスの塊で言ってることが自分勝手過ぎる。ただでさえ癌で残された時間が少なかったのに…、由梨が可哀相過ぎる。でも彼女なら逞しく生きてくれそう、鷹央に恋のライバル出現ですね(笑)

死体埋め部の悔恨と青春(★★★★☆)

死体埋め部の悔恨と青春 (ポルタ文庫)
◼あらすじ
英知大学に入学したばかりの祝部は、飲み会の帰りに暴漢に襲われた末、誤って相手を殺してしまう。途方に暮れた祝部を救ってくれたのは、同じ大学の先輩だという織賀だった。しかし死体の始末を申し出てくれた織賀の車には、すでに別の死体が乗っており、祝部は秘密裏に死体の処理を請け負っている織賀の手伝いをする羽目に。そのうえ、織賀が運ぶ“奇妙な死体”がなぜそんな風に死んだのか、織賀を相手に推理を披露させられることになるのだが…。繰り返される『死体遺棄』の末に祝部と織賀を待ち受けるものはいったい何か―。気鋭の作家が描く、異色の青春ミステリー。

◼感想
暴漢に襲われて抵抗したら誤って相手を殺してしまった祝部、織賀という同じ大学の先輩に目撃されてしまったことから祝部の人生は異様なものになっていく。やっていることは「死体遺棄」という道徳的に許されないことだけど死体埋め部としての二人は間違いなく青春を楽しんでいたと思う。二人のミステリ染みた会話の駆け引きは好きでした。
頭のネジが何本か抜けている織賀、それでも最後の彼の行動は先輩らしくて二人の間には確かに愛情があった筈。すれ違いによる仲違いが悲しかった。最後のあれは希望と絶望どちらなのか、願わくばまた二人で笑って会話している姿が見たいです。

宝石商リチャード氏の謎鑑定 邂逅の珊瑚 (★★★★★)

宝石商リチャード氏の謎鑑定 邂逅の珊瑚 (集英社オレンジ文庫)
◼あらすじ
滞在していたスリランカ戒厳令発令をうけ、日本に一時帰国していた正義だったが、帰国前にある人物から連絡を受けていた。その人物の要望もあり、正義は日本滞在もそこそこに、ヴィンセントに会うため香港へと飛んだ。かつてリチャードを裏切っていたはずなのに、なぜか正義を助けてくれるヴィンセントの真意とは?そしてリチャードと再会した正義は…?

◼感想
シリーズ9冊目。今回は正義があっちに行ったりこっちに行ったりと忙しそうだった。ヴィンセントの奥さんには幸せになってほしいけどそれにはヴィンセント自身が幸せにならなくては意味がない。オクタヴィアが本格的に動き出し、デボラも遂にリチャードと再会するのかな。
後半の正義とリチャードの会話こそが宝石の様に輝いてみえた。お互いがとても大切でその関係を言葉にするならどうすればいいのか。恋人?親友?どの方向に転んでも二人が幸せならいいけど、正義の涙を考えるとそういう方向に進むのもありだと思う。

ロクでなし魔術講師と禁忌教典15(★★★★☆)

ロクでなし魔術講師と禁忌教典15 (ファンタジア文庫)
◼あらすじ
「なんで!俺が!こいつらの総監督を務めにゃならんのよ!?」帝国代表選抜会を終え、いよいよ迫る魔術祭典。何の因果か、総監督を務めることになったグレン。メイン・ウィザードを勝ち取ったシスティーナと訪れたのは自由都市ミラーノ!平和の祭典に相応しい地に足を踏み入れた帝国代表は、かつてない大舞台で各国代表と激突する!一方、この祭典を台無しにし、戦争をもたらそうとする刺客に気付いたグレンは、教え子たちの思いを守るため、自身も戦いに乗り出して…「へっ!裏魔術祭典・大開催!ってわけだな」天使と吸血鬼。芸術の都に高らかに悲劇の歌声は響く―。

◼感想
シリーズ15冊目。総監督に就任したグレンを筆頭に魔術祭典の為に自由都市ミラーノへ向かうことに。試合中のシスティーナの活躍っぷりが見てて清清しい、ギイブルも格好いいこと言うじゃないですか!生徒達が熱戦を繰り広げている裏で大人達の色々な思惑が重なって厄介な状況になっとる。新キャラのマリアに関しては嫌な予感がします…。
グレンはもちろんのことやっぱりイヴも強い、ルミナのサポートもあってルナ達にはなんとか勝利。イヴはもう少しグレンと良い雰囲気になってほしいなと思いつつ正妻のルミナにも頑張ってほしい。まさか母親公認になるとは。最後にグレン大好きなあいつも登場してきて状況は混乱するばかり、続きが待ち遠しいです。

京洛の森のアリス II 自分探しの羅針盤 (★★★★☆)

京洛の森のアリス II 自分探しの羅針盤 (文春文庫)
◼あらすじ
ありすが暮らし始めた、京都によく似た不思議な町「京洛の森」。ある日想い人の蓮が老人になり戸惑うありすは、町に迷い込み同じく突然年老いた女性たちと出会う。この町で存在するためには、大事なルールがあるが、彼らはそれに反してしまったようなのだ。かつて同じように老人化したありすは彼らを救うことができるのか?

◼感想
シリーズ2冊目。ある日突然蓮が老人になってしまう、自分と向き合う為に蓮は旅に出ることに。アリスが大好きでやんちゃな男の子、蓮に対しての印象はそんな感じでしたが自分探しの旅を経て自分の甘さややりたいことを模索した蓮はきちんと子供から青年に成長したと思います。自分なりの答えが見つかって良かった。
マダムとアカシアの恋のエピソードが可愛らしい、マダムは典型的なツンデレ(笑)ナツメはやっぱりただ者じゃなかった…。ありす堂はこれからますます忙しくなりそうですね、続きも読みたいと思います。