七つの魔剣が支配するII (★★★★☆)

 

七つの魔剣が支配するII (電撃文庫)
 

  ■あらすじ

学園内の事件を解決し、一目置かれる存在となったナナオとオリバー。しかしそれは、魔法使いとしての研鑽に励む同級生たちの、矜持と野心に火を点けた。誰が一年生でいちばん強いのか?その問いに結論を出すために、お互いのメダルを奪い合う、バトルロイヤルの開催が告げられる。ナナオやオリバーを倒すべく、次々と名乗りを上げる強者たち、そしてこの機に乗じる存在が動き出し―。一方、その盛り上がりをよそに、ある大きな変化がピートを襲う。彼の体に隠された秘密が明かされ、それは大きな可能性を少年にもたらすのだが―。運命の魔剣を巡る、至高の魔法×剣術バトルファンジー第2巻!

 

■感想

シリーズ2冊目。前回終盤の復讐劇から変わって今回は一年最強を決めるバトルロワイヤルがメイン。ナナオもそうだけどオリバーも強すぎて相手が可哀想なレベル。皆で工房を作って和気藹々している様子は楽しそうで何より、でもあとがきが不穏過ぎてある意味安心して読めない…。強そうだった某キャラもあっさり退場してしまったし。

ピートはオリバーが同室で本当に良かったね、「両極往来者」という体質に戸惑うピートに優しく接するオリバーがカッコいい。シェラもエルフのハーフであることが判明したし、ガイも何か特殊な能力をもっているのかな?とにかくピートが無事でありますように。

 

 

つるぎのかなた(★★★★☆)

 

つるぎのかなた (電撃文庫)

つるぎのかなた (電撃文庫)

 

 ■あらすじ

好きじゃないんだ、剣道。…俺を斬れる奴、もういないから」かつて“最強”と呼ばれながら、その座を降りた少年がいた―。“御剣”の神童・悠。もう二度と剣は握らないと決めた彼はしかし、再び剣の道に舞い戻る。悠を変えたのは、初めて肩を並べる仲間たち、彼に惹かれる美しき『剣姫』吹雪、そして―孤高の頂でただひたすらに悠を追い続けていた、高校剣道界最強の男・快晴。二人が剣を交えた先で至るのは、約束の向こう、つるぎのかなた。「いくぞ悠。お前を斬るのは、この僕だ!」剣に全てを捧げ、覇を競う高校生たちの青春剣道物語、堂々開幕!第25回電撃小説大賞・金賞受賞作品。

 

■感想

電撃小説大賞・金賞受賞作品。久しぶりにスポ根小説を読んだような気がする。かつて神童と呼ばれながらも剣道をやめてしまった主人公・悠。そんな悠がライバルと再会したことから再び剣道に真剣に取り組む熱い展開が面白くて一気読みしてしまいました。どのキャラも個性的で読んでいると応援したくなります。

吹雪と史織のWヒロインとなっていますが、快晴がヒロインに思えて仕方ない(笑)悠が最終的にどちらを選ぶのかも気になりますね。個人的には悠と快晴の最後の試合が熱くて一番の見所でした。二人が仲良く写っている写真が微笑ましい。夏には新刊が刊行予定とのことなので楽しみです。

八雲京語り 宮廷に雲雀舞いいづる(★★★★★)

八雲京語り 宮廷に雲雀舞いいづる (富士見L文庫)

八雲京語り 宮廷に雲雀舞いいづる (富士見L文庫)

◼あらすじ
女らしくなくても、舞が下手でも――「雲雀は僕にとって、理想の妻だよ」男が箏を奏で女が舞い、出来映えを競い合う宮廷行事「豊寿の舞」。鈴鳴は半ば強引に雲雀との参加を決める。しかし、昨年の勝者である鎬雨が何者かに襲われてしまう。賊として捕らわれたのは雲雀の部下・有宗で――?

◼感想
シリーズ2冊目。新キャラの凪雲が良い味出してましたね、小未苗に素直じゃないのが微笑ましい。中宮の策略により事態が悪化していく一方で、雲雀と鈴鳴の関係も危ぶまれますがお互いの気持ちを再確認して事件に立ち向かっていく二人は間違いなく最高の夫婦だと思います。「雲雀は僕にとって理想の妻だよ」という言葉に二人の絆がまた深まったんだなと実感しました。
ライバルである鎬雨と雲雀の関係も好きです。有宗と暮明も実は良いコンビ。黒幕の某キャラが排除されたので、今後雲雀も少しは過ごしやすくなるのかな?ぜひ続きを出してほしいです。

鏡のむこうの最果て図書館 光の勇者と偽りの魔王(★★★★☆)

鏡のむこうの最果て図書館 光の勇者と偽りの魔王 (電撃文庫)

鏡のむこうの最果て図書館 光の勇者と偽りの魔王 (電撃文庫)

◼あらすじ
空間が意思と魔力を持ち、様々な魔物が息づく世界・パライナの北端に、誰も訪れない“最果て図書館”はあった。記憶のない館長ウォレスは、鏡越しに“はじまりの町”の少女ルチアと出会い「勇者様の魔王討伐を手伝いたい」という彼女に知恵を貸すことに。中立を貫く図書館にあって魔王討伐はどこか他人事のウォレスだったが、自らの記憶がその鍵になると知り…臆病で優しすぎる少女。感情が欠落したメイド。意図せず世界を託された勇者。彼らとの絆を信じたウォレスもまた、決戦の地へと赴く―人知れず世界を守った人々のどこか寂しく、どこまでも優しい「語り継がれることのないお伽噺」。第25回電撃小説大賞・銀賞受賞作。

◼感想
まるでお伽噺のような雰囲気で、最後まで優しさと温かさに包まれた作品だった。「最果ての図書館」という場所も面白い舞台設定で現実にこんな場所があったらぜひ訪れたい。退屈な毎日の中で鏡越しでルチアという少女に出会ったことにより、主人公・ウォレスは失った自分の過去を探していく。
魔王と勇者の話に隠された真実をウォレスが乗り越えて外の世界で再び活躍する姿をみれたのが嬉しかった。個人的にはウォレス+リィリの関係に焦点をあてた方がロマンチックな展開も少し期待できたのかなと思います。一冊に綺麗にまとまっていましたがあとがきを読むと続きがありそうな雰囲気でした。

七つの魔剣が支配する(★★★★☆)

◼あらすじ
春――。名門キンバリー魔法学校に、今年も新入生がやってくる。黒いローブを身に纏い、腰に白杖と杖剣を一振りずつ。胸には誇りと使命を秘めて。魔法使いの卵たちを迎えるのは、満開の桜と魔法生物のパレード。喧噪の中、周囲の新入生たちと交誼を結ぶオリバーは、一人の少女に目を留める。腰に日本刀を提げたサムライ少女、ナナオ。二人の魔剣を巡る物語が、今始まる──。

◼感想
正直ハリポタ臭がすごいですが、こういう世界観が好きなので面白かったです。主人公・オリバーの印象は器用貧乏、突出した能力を持っているのにナナオやミシェーラに比べると後方支援型で地味。しかし終盤で彼の新たな一面が判明、辛い過去を背負いながら復讐を誓う姿は正に主人公に相応しい。
カティの自分の意思を貫き通す強さがカッコいい。ガーランドに言い返す場面が好きです。他の仲間も魅力的なキャラばかりなので前作みたいに退場するキャラがいないことを祈るばかり…。

撃ち抜かれた戦場は、そこで消えていろ ―弾丸魔法とゴースト・プログラム― (★★★★☆)

 

 ■あらすじ

機甲車が這い、弾丸魔法が降る、東国と西国の百年に及ぶ戦争。追い詰められた東の少年兵レイン・ランツは、見慣れぬ弾丸を放ち、敵将校を殺害する。―刹那、世界が一変した。戦場は通い慣れた士官学校へ切り替わり、死んだはずの級友の姿も。戸惑うレインに、弾丸を作ったという少女エアは告げる。「撃った相手を最初からいなかった世界へ再編成する“悪魔の弾丸”。このまま使いたい?」終わりなき戦場を前に、レインの決断は―「終わらせる。変えてやる。この弾丸で、全てを」世界の理を撃ち抜く、少年と少女の戦いが始まる―。第31回ファンタジア大賞“大賞”受賞のミリタリックファンタジー!

 

■感想

大賞受賞作品なだけあってストーリー設定や文章など安定した出来栄えで楽しめました。エアの弾丸に撃ち抜かれた者は存在自体が世界から抹消され、世界は再編成される。今回エア以外にも同類が登場しますが、エアの能力が一番チートなのでは…?と思いました。主人公・レインも平凡そうにみえて、胸の内に苛烈な想いを秘めた少年。悪魔の弾丸を使って戦争を終わらせることを決意した彼の今後に注目です。

エアの最後の笑顔が可愛かった。レインとエアの関係これからどんどん相棒らしくなっていくといいな。気になるのは最後にアスリーがキルリリスの弾丸を持っていたことですが、次回からどう関わってくるのか楽しみです。

筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない。鎌倉の夜は、罪を隠さない(★★★★☆)

 

■あらすじ

東雲清一郎は、大学生活のかたわら書家として活動し、筆跡鑑定も行う超絶イケメン。だが、中身はトゲトゲなハリネズミのような毒舌家だ。おしゃれなカリグラフィー、図書館本の落書き、離別した父からの手紙、そして過去からのメッセージ―「気持ちに嘘はつけても、文字は偽れない」。そう断言する彼の秘密が、また一つ明らかになっていく…古都・鎌倉を舞台に、文字と書、人の想いにまつわる事件を描く大人気ミステリー、第4弾!

 

■感想

シリーズ4冊目。「呆れる」の話は本当に呆れてしまうようなオチだった。「呪われる」は完全に自業自得なのでこの結末で良かったかと。相変わらず裏辻が物騒なこと考えていそうで怖い。

美咲の影響や将来のことを考えて少しだけ他人に対して柔軟な態度をとるようになった東雲、そんなせっかくの東雲の変化も物語後半で元に戻ってしまう。東雲の過去を追いながら自分の気持ちを自覚していく美咲、自分よりも東雲がかつて好きだった葉月を優先しようとしたことに傷ついてしまうのがすごく分かる。でも最後の東雲の「なかなおり」で一気に雰囲気が明るくなりました。今回東雲の心の扉を開いたのは間違いなく美咲なので前向きに頑張ってほしいです。