ラストラウンド・アーサーズ3 雪の少女とアーサー殺しの王(★★★★☆)

◼あらすじ
偽りの正義に奪われたすべてを取り戻すため、マーリン、覚醒! 瑠奈に振り回される毎日。だがそれはいつの間にか凜太朗にとって、かけがえのないもので……。正義を語るアーサー王候補によって、倒れた瑠奈と奪われた居場所を取り戻すため、凜太朗は真なる力を手に入れる!

◼感想
シリーズ3冊目。モルガンの策略によって籠絡されたアーサー王候補に倒されてしまった瑠奈たち、瑠奈を救うために凜太朗は自分自身と闘いながら新たな力に目覚めていく。作者さんと同じく敵だったキャラが味方になるパターン大好きですよ、いつの間にか瑠奈達と過ごす日々を楽しく感じていた凜太朗が再び覚醒する展開は熱くて読みごたえがありました。
そして「真ヒロイン」としてクローズアップされた彼女の想いが健気、どうしてマーリンを裏切ることになったかは不明ですが報われてほしいと思います。ハーレムエンドはダメですかね?モルドレッド卿はいつか味方になって凜太朗たちの前にあらわれてくれたらいいなと思ったり。

86―エイティシックス―Ep.6 ―明けねばこそ夜は永く―(★★★★☆)

◼あらすじ
誇り高く戦い、そして死ぬ。それが我らのさだめ。生への執着など、とうの昔に、はるか彼方に置いてきた。…そう思っていた。そう信じていた。だが戦場へ臨み、潰され、壊され、朽ちることを良しとする“シリン”達の姿は、「エイティシックス」である彼らの目指す生き方が、只の狂気であると蔑む。生きる意味とは何か。苦悩するシン。シンを理解しようと心を砕くレーナ。だがその想いは不格好にすれ違ったまま―連合王国の命運をかけた「竜牙大山攻略作戦」の火蓋が、無情にも切って落とされる…!『連合王国編』完結のEp.6!戦わねば、生き残れない。だが戦えば生きられるわけでは、ない。

◼感想
シリーズ6冊目、連合王国編終了。シンとレーナのすれ違いっぷりに振り回された巻でした。表紙の展開になるまで様々な葛藤があってこうなれたんだなと。過酷な戦場にいたシンにとって「未来」を望むことに明確な答えが出せない、レイに隣にいてほしいと思ってるくせにそれを言葉にしないシンの背中を思いっきり叩きたい。何も言ってくれないシンにレイは落ち込んでしまうし、正に負のループでした。
ザファルのヴィーカに対する想いが微笑ましい、この兄弟好きだな。アネットが指摘していた情報流出は今後の展開への伏線なのかな。シンは最後に祖父にも会えたようで良かった。次回のライト回に期待します。

文豪ストレイドッグス BEAST (★★★★☆)

◼あらすじ
もし“ポートマフィアの黒き禍狗”芥川龍之介武装探偵社に入社していたら?もし“月下獣”を宿す中島敦がポートマフィアに所属していたら?妹・銀を奪われ、怒りと破壊の衝動に身を任せる芥川と、『ポートマフィアの白い死神』として相対する者を屠り続ける敦。ふたりの出会いが導く運命とは…!?これは“白”と“黒”が辿ったもうひとつの物語―2018年公開の劇場版入場者特典の小冊子を加筆修正した完全版が登場!

◼感想
もし芥川が武装探偵社に入社して、敦がポートマフィアに所属していたら…というもしもの話。芥川は賢治と相性がいいみたいですね、この二人和むわ~。敦と鏡花の依存的な関係も萌えました、鏡花は敦にべったり。たとえ居る場所が違っても敦と芥川は闘う運命なのかな、なんかもう敦が精神的にいっぱいいっぱいで可哀相だった…。
そして仕掛人というか裏で色々とやっていたのはやはり太宰さん、この人の織田作へ対する想いが強すぎて涙腺が緩んだ。織田作が幸せな世界でも太宰はそれを見守ることができない、なんて残酷…。太宰さんには幸せになってほしい、と心底願ってしまうようなラストでした。

ぼくたちのリメイク6 アップロード日:9月1日(★★★★☆)

◼あらすじ
大学を去った貫之を取り戻すために僕、橋場恭也はナナコと共に貫之の実家がある川越へと向かうことに。足跡を辿ってどうにか貫之と再会することはできたがそう簡単に行くはずもなく…。一方、大阪では学園祭の出し物を相談している美術研究会の一同。新たに仲間に加わった斎川の提案によりコスプレ喫茶をすることになったがなぜか成り行きで河瀬川も巻き込まれて!?川越と大阪、二つの舞台で繰り広げられる動画制作課題の行く末は―。いま何かを頑張っているあなたの為にある青春作り直しストーリー、再生と変化の第6弾!「僕たちに必要なもの。それは―物語だ」

◼感想
シリーズ6冊目。今回は貫之を取り戻し、チームを再スタートさせることがメイン。貫之を取り戻す為に恭也と奈々子は川越へ向かうことに。奈々子が恋する乙女モード全開で青春してましたね~。貫之の父親も自分のかつての経験から息子を思って諭してるのであって冷血な人間なわけではない。貫之が再度恭也を選び夢を追いかけると決めたことは純粋に嬉しい展開でした。
河瀬川&斎川コンビは今回の癒しでした。もう河瀬川が正妻でよくない?恭也を信じて自分に出来ることをしながら帰りを待つ河瀬川が健気だ。そして最後はシノアキの才能に驚く恭也たち、ぜひとも逆転してほしい。

異世界食堂 5(★★★★☆)

異世界食堂 5 (ヒーロー文庫)

異世界食堂 5 (ヒーロー文庫)

◼あらすじ
オフィス街に程近い商店街の一角、古い雑居ビルの地下1階にある『洋食のねこや』。平日はサラリーマンが多く通うありふれた洋食屋は、週に一度、土曜日にだけ「特別」なお店になる。先代の頃より30年間「向こう」の客を絶品料理でもてなしてきた『異世界食堂』は、『異世界料理のねこや』として新装開店する。それは、店の主が完全に引き継がれた、一つの区切りの証。けれど、新たな看板を掲げて名前が変わっても、小さな食堂の営みは変わらない。ちょっと変わった給仕たちと共に、訪れた人々に美味し料理を振る舞い続ける。チリンチリン―。そうして今日もまた、土曜日に鈴が鳴る。書籍限定特別編「卵がゆ」収録!!!

◼感想
シリーズ5冊目。お店を「異世界料理のねこや」として新装開店、前に出てきた料理が再登場したりと懐かしい顔ぶれもちらほら。でもなかなか思い出せない…。クロの可愛らしいエピソードが要所々々であって和みました。珍しく店主視点のエピソードもあって新鮮、まだ30歳半ばなのにアレッタぐらいの娘がいてもおかしくないといっていてちょっと驚き。
個人的には番外編のとん汁賄い定職がお気にいり。焼おにぎりが美味しそう!バター+醤油のコンボは強すぎる。まかないご飯でもいいからねこやに通いつめたいな~。今回も見事な飯テロでした。

ヴァチカン図書館の裏蔵書: 贖罪の十字架 (★★★★☆)

ヴァチカン図書館の裏蔵書―贖罪の十字架―(新潮文庫)

ヴァチカン図書館の裏蔵書―贖罪の十字架―(新潮文庫)

◼あらすじ
あなたを苦しめる真相はこの本の中にある──。ローマで暮らす玄須聖人の前に人間が降ってきた。それは、悪魔祓い師を務める神父の転落死だった。事件に遭遇した聖人を案じ、友人のマリク神父が駆けつけるが、「悪魔」の存在をめぐり口論となり、絶交宣言を下されてしまう。国籍や宗教を超えた特別な友の信頼を取り戻そうと聖人が苦悩するなか、マリクは新たなエクソシストに任命される──聖域を揺るがすビブリオミステリー!

◼感想
シリーズ3冊目。エクソシストの不審死が続き、聖人も偶然事件現場に居合わせてしまう。真相を追っていた斉木と共に事件を調べることに。今回のキーワードは「エクソシスト」、マリクが抱える辛い過去によって聖人と仲違いしてしまったのは悲しい展開。確かに信仰心の有無は壁の一つなのかもしれない。でも終盤で聖人の行動によってマリクが過去を乗り越えられて良かった。
個人的には「悪魔」は精神的なものが大きく影響しているような気がするが…。舞台は趣深いのにトリックは最先端の科学を利用していてアンバランスな印象。終盤の聖人の頑張りに拍手したくなりました。

妖奇庵夜話 誰が麒麟を鳴かせるか(★★★★☆)

◼あらすじ
ヒトと僅かに異なる存在、妖人。SNSで妖人差別発言を繰り返していた男が殺された。遺体には、刃物で刻まれた謎のメッセージ。刑事の脇坂は、被害者と関わりのあった妖人団体を訪ね、沖縄へ飛ぶ。捜査線上に浮かんだ宗教法人では、17歳の美少女が“麒麟”として崇拝を受けていた。けれど洗足伊織は、妖人・麒麟の存在をきっぱり否定、彼女が洗脳されている可能性を示唆し…。クライマックス直前!大人気、妖人探偵小説第7弾。

◼感想
シリーズ7冊目。今回は「洗脳」がキーワード、新たな黒幕が登場してラストに向けて着々と進んでいる印象でした。心が抉れるような結末でたくさんの人を死に追いやった「鵺」の不気味さがよりひきたっていました。こんな雰囲気だからこそ脇坂のキャラは和みますね、小鳩と上手くいくのかな。
肝心の伊織は精神的に弱っていて心配でした。自分の大切な人を守りたい、でも青目のことを切り捨てることもできない。青目なら自分を危険から守ってくれる、と無意識に分かってしまっていた伊織。そこら辺の感情の決着は最終回までお預けですかね。二人が少しでも納得のいくラストでありますように。