ウォーター&ビスケットのテーマ2 夕陽が笑顔にみせただけ (★★★★☆)

8月をループする街“架見崎”。プレイヤーが命がけのゲームをするこの地で、最大手チームの2つ“平穏な国”と“PORT”が、ついに交戦する―そう予見した香屋歩とトーマは、戦いを「引き分け」に持ち込むため、もうひとつの大手チーム“架見崎駅南改札前”へ向かう。そこには最強のプレイヤー“月生”ただひとりが所属していて―「そんな風に我侭に、貴方はなにを目指すのですか?」「安全な世界ですよ。僕でも安心できるほどの」架見崎全土を巻き込む戦いの裏側で、臆病な少年による、世界のルールを打ち破るための革命が、静かに進行する。

シリーズ2冊目。今回は「平和な国」VS「PORT」の戦いに歩たちも巻き込まれていく。前回は歩がトーマに刺されるという衝撃的な終り方でしたが、最初から歩もトーマもそれを予想して動いていたとは…。歩が臆病ながらも裏で暗躍する理由が実に彼らしい。やはり歩の存在は異質。そんな歩やトーマと同じ輪の中に入れないことを寂しいと感じる秋穂が良い意味で普通、秋穂は秋穂で頑張ってると思いますが。
そしてミケ帝国の象徴である白猫を崇拝する黒猫たち、誰か一人を崇拝対象にするというところは平穏な国と大差はないような。暴走した白猫さんマジで強い。色々な国の思惑が入り乱れているので頭の中を整理しないと追い付きません。次も楽しみです。