負けヒロインが多すぎる! (7)

■感想

今回の報われぬ恋のヒロインは新入生で顧問の紹介で文芸部に仮入部することになった白玉リコ。恋の相手は姉の婚約者であり、温水達の高校の先生。優しい人だけど妹としてしか見られていなくて、そもそも恋愛の相手として眼中にないっていうのは辛いよなぁ。

自分の可愛さをよく分かっているタイプで所々で温水をドキッとさせているのがあざと可愛いですね。生徒会も巻き込んで皆でリコの恋の応援をしているのが正に青春で眩しかったです。リコの選択は意外だったけどそれが彼女にとって最良の選択ならめでたしなのかな。

個人的には温水と志喜屋の偽装カップルをした時のイチャつきっぷりが最高でした。

これが魔法使いの切り札 3.微笑みの公女

■感想

完全無欠の公女にして生徒会長・ルティルに生徒会へ勧誘されたリクス、ルティルと幼い頃からの知己らしいセレフィナから猛反対されて···。

小悪魔系お姉様キャラのルティルが見事に行動が読めない天然ジゴロのリクスに翻弄されている姿が面白かったです。品行方正と見せけて実は裏で色々と汚れ仕事もやっていたルティル、でもそれは全て亡くなってしまった大切な婚約者の復讐の為。そんな彼女の辛さをすれ違ってしまっていたセレフィナが気付けて良かったです。

何の思惑もなくただただストレートなリクスだからこそルティルの心も掴めたんだろうなぁ、着実にハーレム展開になっとる。次こそはセレフィナ回希望!

 

負けヒロインが多すぎる! SSS

■感想

特典SS等を集めた短編集、スナック菓子をつまむような感覚でサクッと読める上にクオリティが高いから満足。本編の間にこんなことあったんだな〜と上手いこと行間の隙間を埋めてくれていて、本編への期待度もますます高まる。

それにしてもローカルネタが随所に散りばめられていて豊橋への愛が凄い、書店が舞台になることも多くて温水が買うラノベを私も読んでみたい。

八奈見の食欲が無尽蔵でぜひこの1冊で食べた摂取カロリーを教えてほしい(笑)焼きそばをふるまって誕プレに「食肉大全」という本を八奈見に渡す温水、色気はないけどすごく2人らしいエピソードでお気に入りです。

かませ犬転生2 ~たとえば劇場版限定の悪役キャラに憧れた踏み台転生者が赤ちゃんの頃から過剰に努力して、原作一巻から主人公の前に絶望的な壁として立ちはだかるような~

■感想

原作未登場の隠し強キャラと思われる少女・ヒアモリと出会い、その少女の謎に迫っていくシリーズ2冊目。父との熱いバトルで継承された新たな新ワザ、そして正義とは何なのかという問いかけでぶつかり合う主人公と敵キャラというRPGの王道展開をなぞりながらストーリーが進んでいきました。

終盤のシロウが典型的な熱血主人公で敵にすら手を差し伸べようとして、復讐に燃えるヒアモリに「お前には人の心がないのか」と言った時は控え目にいってぶん殴りたくなりました(笑)でもアルバスには少しだけ伝わっていたようですね。

一段落したような終わり方だったけど続きはあるのかな?クロウの不器用な優しさにヒアモリが救われて良かったです。

後宮一番の悪女 三

■感想

平穏な日常を取り戻した後宮に皇帝の懐刀とも呼ばれる麟遊とその妹が現れて、花嫁探しに来たと爆弾発言をされて···。

自分の好きなことにひたむきで面倒見の良い琳麗の周囲からの信頼度が絶大で、そんな彼女だからこそやっと自分の恋を本格的に意識して辿り着いたあのラストに拍手を送りたくなった。自分の好きなことを武器にして輝いている女性って素敵だなと思わせてくれるヒロインでした。

終盤は琳麗と皇帝のお互いを信頼している感が凄く出ていて、甘くはないけど背中を預けるような関係が好きでした。結婚後の2人も読んでみたいです。

S級勇者は退職したい!

■感想

18歳の時に幼馴染や親友とパーティーを組んでいつの間にかS級勇者となったサブロー。しかし仲間と比べて自分は弱いと感じているサブローは勇者を辞めたくて···。

設定は好みですが、サブローの思わせぶりで少々分かりづらい台詞にくどさを感じてしまいました···。自分を卑下しつつも窮地に陥った時は冷静に判断して仲間を助けるリーダーとしての素質はきちんと持っていて、そんな彼を信頼して背中を預ける仲間達との絆が良かったです。

終盤の原初の家族のバトル描写はB級勇者達と違ってさすがの貫禄でした。勇者を辞めたくてもサブローには次から次へと問題が舞い込むので無理そうだなぁ。

無能の悪童王子は生き残りたい ~恋愛RPGの悪役モブに転生したけど、原作無視して最強を目指す~

■感想

気付いたら好きだった恋愛RPGの無能といわれる悪役・ハロルドに転生していた。推しのヒロインを幸せにする為に一念発起するが···。

努力し続けるキャラってやっぱり自然と応援したくなるよな〜と主人公・ハロルドを見て実感しました。それに比べて本来ならゲームの主人公であるウィルフレッドの小物感が凄い、早くざまぁ展開にならないかなと期待しています。

ヒロインは個人的にはモニカ推し、ハロルドとのテンポの良い会話が面白い。兄弟・王位継承戦の確執にどう決着がつくのか、来月の新刊が待ち遠しいです。