不死王の息子 1

不死王の息子 1 (ヒーロー文庫)

■感想
吸血鬼や人狼も存在する現代日本が舞台。お約束のように何度も死ぬヒーローやカニバリズム描写があるだけになかなかにスプラッターな作品。冷静に現実を受け止める主人公・由紀子や呑気な不死男で上手く中和されて読みやすくなっています。さすがに自分の体を食料にしてくる不死男の両親にはついていけなかったが。
最初はどこか由紀子に一線を引いていた不死男が段々と彼女に心を許していくのが微笑ましい。「なかなか壊れませんよ」、由紀子にとっては何気ない一言だけど不死男にとっては共に歩いてくれるような言葉で嬉しかったんだろうな。きっとこのまま永久就職するのでは…。