変人のサラダボウル

変人のサラダボウル (ガガガ文庫)

■あらすじ
異界の麒麟児、混迷の時代に笑顔をお届け!貧乏探偵、鏑矢惣助が尾行中に出逢ったのは、魔術を操る異世界の皇女サラだった。なし崩し的にサラとの同居生活を始める惣助だが、サラはあっという間に現代日本に馴染んでいく。一方、サラに続いて転移してきた女騎士リヴィアは、ホームレスに身をやつしながらも意外と楽しい日々を送る。前向きにたくましく生きる二人の異世界人の姿は、惣助のほか、鬼畜弁護士、別れさせ工作員、宗教家といったこの地に生きる変わり者達にも影響を与えていき――。平坂読×カントクコンビがこの時代に放つ、天下無双の群像喜劇、堂々登場!

■感想
シリーズ1冊目。異世界から亡命した皇女サラとなし崩し的に同居することになった探偵の惣助が主人公。サラの適応能力恐るべし。早いタイミングでこちらの世界に馴染んでいて、惣助とも良いコンビですっかり年の離れた兄妹のようでほんわか。惣助が常識者というか優しい性格なのもあるんだろうけど。
織田信長がサラとの世界の分岐点とは…、ちょくちょく挟んでくるコナンネタが地味に面白かった。ホームレス化したサラの従者・リヴィアのエピソードも傑作。風俗店で働かされそうになったり、宗教団体に誘われたりと目まぐるしい日々。ワイルドかつ天然で可愛いとかズルいですな。続きも楽しみなシリーズです。