王妃さまのご衣裳係 路傍の花は後宮に咲く(★★★★☆)

王妃さまのご衣裳係 路傍の花は後宮に咲く (角川文庫)

■あらすじ
何もない少女が服飾の才能ひとつで、後宮を変える。爽やかな中華青春物語!涼国(りょうこく)の没落貴族の娘・鈴玉(りんぎょく)は女官として後宮に入り、家門再興に燃えていた。だが見習いの稽古は失敗続き。真っすぐで理不尽を見逃せない性分も災いして、反抗的・落ちこぼれの烙印を押されてしまう。こうなったからには主上の寵愛深い権門の側室づき女官となって一発逆転を目指すも、なぜか鈴玉を指名してきたのは、地味で権勢もない王妃さまだった。失望する鈴玉だったが、ある一冊の小説と友人たちとの出会いによって、次第に服飾の才能を開花させていく。それは彼女自身の運命と、陰謀渦巻く後宮をも変えていくことにつながり……!?

■あらすじ
家門再興を目指して後宮の女官になった鈴玉が主人公。女官になったものの失敗続きで上司や同僚に反抗的な態度をとって問題児扱いされてしまう。仕事をサボることもあって前半はあまり鈴玉に魅力を感じなかったけど、友達を庇ったり、林氏を思って拷問に耐えたりと彼女の芯の強さが発揮されてどんどん魅力的になっていきました。
主上や星衛とフラグをたてていましたが恋愛よりも鈴玉の女官としての成長に主軸をおいていたのが良かったです。鈴玉を時に厳しく時に優しく見守る林氏も素敵でした。当初の目的である家門再興はどっかいっちゃったけどいいのかな…?