推しが俺を好きかもしれない(★★★★☆)

推しが俺を好きかもしれない (富士見ファンタジア文庫)

■あらすじ
放課後、推しと二人きり。格差があった二人の両片想い青春ラブコメ。クソみたいな現実でも、推しさえいれば生きていける。俺の推しは、ネットで人気の音楽ユニット『満月の夜に咲きたい』のボーカル・U-Ka(ユーカ)だ。ある日、彼女の配信に映ったのは――学校一可愛い俺のクラスメイト、花房憂花(はなふさ ゆうか)だった。クラスメイトとはいえ、推しのプライベートにオタクが干渉しちゃ駄目だ!なのに、なぜか花房は俺に近づいてきて!?「ちょくちょく、遊びに来るから」
立場を超えた交流が始まり、俺一人だけだった放課後の部室が、推しと二人の空間になっていく。俺しか知らない推しの一面がだんだんと増えていき――人気ボーカルと、陰キャオタク。格差があった二人が近づく、両片想い青春ラブコメ

■感想
推しの歌手が実はクラスメイトで、完璧かと思われた彼女の思わぬ一面を目撃してしまったことから始まるラブコメ。ボケとツッコミのようなテンポの良い会話でサクッと読める。U-Kaとして完璧であろとするが故に、ただの憂花として光助の前でなら肩の力を抜いて素でいられる。そんな状態を心地好く思いながら光助に惹かれていく憂花、想いを自覚しそうになった時のポンコツっぷりが可愛すぎ。
光助のファンとしての対応も誠実で好感が持てた。この小説を楽しめるかは憂花というヒロインを受け入れられるかにかかっていると思う。はっきりいってかなり面倒くさいキャラ、個人的にはそれ故に楽しく読めました。二人の恋の行方が気になります。