文豪ストレイドッグス STORM BRINGER(★★★★☆)

■あらすじ
中原中也とは“何”なのか――? 今明かされる双黒の「十六歳」の物語。太宰治とともに『荒覇吐事件』を終息させ、ポートマフィアに加入して1年。幹部の座を狙う中原中也の前に現れたのは、中也を弟と呼ぶ暗殺王ポール・ヴェルレエヌだった!
「お前の心に関わる人間を、全員暗殺する」彼の計画を阻止するため、中也は欧州の人造知能捜査官・アダムと手を組む。それは横浜をふたたび呑みこむ嵐の予兆。中原中也とは一体“何”なのか。射干玉の闇に包まれた過去の真実が今、明らかになる――!

■感想
中原中也とは一体何なのか。人間?機械?と話が二転三転していく。ヴェルレエヌの手によって仲間が死んでいく展開はマフィアの過酷さが強調されていて、中也が仲間思いだからこそ読んでいてしんどかった。若手会の皆クセが強くて面白かったのにな…。
太宰とはお互いが嫌いなのに知り尽くしている、という何ともいえない旧双黒コンビがたまらなかった。そして終盤のヴェルレエヌに対してのランボウの決死の覚悟が美しすぎる。中也の「俺の家族は、ポートマフィアですから」が救いだなと思います。