幽霊たちの不在証明(★★★★☆)

幽霊たちの不在証明 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
■あらすじ
羊毛高校文化祭の二日目の午後、二年二組のお化け屋敷で、首吊り幽霊に扮していたクラス委員・旭川明日葉の絞殺死体が発見された。彼女に想いを寄せていた「僕」こと閑寺尚は、打ちひしがれながらもその仇を討つべく、クラスメイトの甲森瑠璃子とともに調査に乗り出す。幽霊役の彼女はいつ本物の死体になったのか。分刻みの“時間当て”で犯人を絞り込む本格フーダニット・パズラーの傑作!2020年第18回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作。

■感想
文化祭のお化け屋敷で首吊り幽霊に扮していた女子生徒の絞殺死体が見つかり、被害者に思いを寄せていた尚はクラスメイトの甲森と共に事件解決に乗り込む。あらすじの通り分刻みで展開されていく真相に目が離せなくてあっという間に読了。ほろ苦い学園ミステリでした。探偵役である甲森の計画は見事に頓挫して無念、ぼっちなんてこんなもんよ。
キャラ同士の会話も漫才みたいで面白かったです。個人的に尚とざくろの会話がお気に入り。尚と明日葉はもしかして両思い?と思いましたがそんなに都合よくはいかないもんですね。犯人の犯行理由は自分勝手で同情される理由が分からん。続きがあるなら読んでみたいです。