■あらすじ
私立花ノ宮学園は、古くからある由緒正しい全寮制の男子高校。そんなむさ苦しい空間の中で、俺達腐れ縁の五人組は日々生活をしている。そして、男子高校生の心理戦は―いつも突然始まる。「なあ、この中だと、誰が一番デカいと思う?」雄の象徴。そのサイズや形状は思春期男子にとっては極めて重要な問題であり、時として人間関係を壊す爆弾にもなり得るのである。―これはいかに自分の手札を隠したまま相手の手札を暴くかという、思春期ピュア男子の心理戦(という名の日常)を描いた物語である。
■感想
男子高校生の性春事情を描いた一冊、というか殆んど下ネタ。読む人を選ぶかもしれないがここまで振り切っていると個人的には潔くて面白い。私は女なので何の大きさで男性がコンプレックスを抱いているのと同様に女性の場合は胸なんだろうなと密かに共感。櫻井頑張れ…!
くだらない会話の中で投下された唯一のシリアス成分は5人の関係性。櫻井が頑なに昔の呼び方を拒むのはそれだけ過去の暮らしが楽しくてそこから無理矢理にも抜け出そうとしたからなんだろう。 暗い話ばかり読んだ後に読むと調度いいかも。 5人がワイワイ騒いでいるのをもうちょっと覗きたいので続編希望です。