宝石商リチャード氏の謎鑑定 邂逅の珊瑚 (★★★★★)

宝石商リチャード氏の謎鑑定 邂逅の珊瑚 (集英社オレンジ文庫)
◼あらすじ
滞在していたスリランカ戒厳令発令をうけ、日本に一時帰国していた正義だったが、帰国前にある人物から連絡を受けていた。その人物の要望もあり、正義は日本滞在もそこそこに、ヴィンセントに会うため香港へと飛んだ。かつてリチャードを裏切っていたはずなのに、なぜか正義を助けてくれるヴィンセントの真意とは?そしてリチャードと再会した正義は…?

◼感想
シリーズ9冊目。今回は正義があっちに行ったりこっちに行ったりと忙しそうだった。ヴィンセントの奥さんには幸せになってほしいけどそれにはヴィンセント自身が幸せにならなくては意味がない。オクタヴィアが本格的に動き出し、デボラも遂にリチャードと再会するのかな。
後半の正義とリチャードの会話こそが宝石の様に輝いてみえた。お互いがとても大切でその関係を言葉にするならどうすればいいのか。恋人?親友?どの方向に転んでも二人が幸せならいいけど、正義の涙を考えるとそういう方向に進むのもありだと思う。