君はレフティ(★★★★☆)

君はレフティ (小学館文庫)
◼あらすじ
夏休み中、交通事故に遭い古谷野真樹(高2)は後遺症ですべての記憶を失った。学校生活に復帰した新学期、文化祭前の高校で謎の落書き事件が勃発。最初は他愛ないいたずらかと思われたが、落書きは段々とエスカレートしていく。そして、その落書きはあたかも真樹に向けられたメッセージのようだった。その謎を追っていくうちに次々と見えてきてしまった親友の秘密。そして…記憶喪失の僕が取り戻した大切な「真実」とは。

◼感想
交通事故の後遺症で以前の記憶を失ってしまった真樹。学校生活に馴染み始めた矢先に「7・6 」と描かれた落書き事件が起こり、真樹はその意味を探っていく。真樹・生駒・まどかの仲良しトリオの裏に隠された真実が思いやりに溢れていてジーンときた。前の真樹を知っていく度に彼が誠実な人だと分かって焦ってしまう今の真樹がもどかしい。
「7・6」の意味は予想外で生駒とまどかの訴えがきちんと真樹に届いて良かった。真樹の出した答えは個人的に嫌いではない、きっと二人が大事だからこその答えなんだろう。とかいいつつ真樹が恋人をつくるならどっちかにしてほしいなとも思う。