准教授・高槻彰良の推察2 怪異は狭間に宿る (★★★★☆)

◼あらすじ
「怪異が潜むのは、『日常』と『日常』の隙間にある『非日常』だよ」―怪異収集家の准教授・高槻と、嘘を聞き分ける耳を持つ大学生・尚哉の下に、小学校で噂のコックリさんの調査依頼が。「あなたは誰?」という質問の答えは、かつてそのクラスにいた児童の名で―。ほか、尚哉の耳に異変が起こる中、有名女優から幽霊相談が持ち込まれて…!?高槻の謎めいた過去も語られ、ますます目が離せない、大人気民俗学ミステリ第2弾!

◼感想
シリーズ2冊目。コックリさん、映画撮影の邪魔をする幽霊、「奇跡の子供」と敬われる少女、などを今回は調査していく。コックリさんの話は子供達に非はないものの先生側の言い分も分かるような気がします、何気に最後のは怪異なのでは…?「スタジオの幽霊」はあそこまで当の本人が必死だと切実で責めづらい、そしてまたしても最後に本物パターン。
途中で尚哉が耳に変化があった際に高槻に捨てられるかもしれないと思ってなかなか言い出せなかった尚哉の心情が切なかった。でも裏を返せばそれだけ尚哉にとって高槻の存在が大きくなっているということで、最後の高槻の「僕は絶対に、君を一人になんてしない」という言葉が素敵でした。数年後に高槻のゼミに入ってそう(笑)