絵に隠された記憶 熊沢アート心療所の謎解きカルテ(★★★★☆)

◼あらすじ
絵画療法の第一人者・熊沢が営む、熊沢アート心療所。カウンセラーを目指す院生・日向聡子は、インターンとしてやってきた。そこで出会ったのは飛行機恐怖症のサラリーマンや、ユニコーンの絵ばかり描く少女、認知症で帰宅できない老女…。さまざまな悩みを持つ人々の過去や本心を、熊沢は彼らが描いた絵から見抜いていく。しかし、聡子は自分自身の過去を探る過程で、熊沢に対してある疑念を抱き―。

◼感想
絵画療法の第一人者・熊沢が営む診療所でインターンとして手伝いをすることになった日向聡子が主人公。表紙の印象通りとても優しいお話でした。読んでいたら久しぶりに童心にかえってぬり絵がしたくなりました。患者の作品から色々なことを読み取れる熊沢先生が凄い、特にカヨさんの身元を特定した時とか。
そして幼少期の記憶があまりなく、自分の過去に不安を感じてしまう聡子。あの人がまさかね…と思っていたらやっぱり大丈夫でした、良かった。聡子の両親が過保護になっちゃうのも仕方ないか…。インターンは終了したけど聡子にはちょくちょく熊沢先生の手伝いをしてほしいな。