流星の下で、君は二度死ぬ(★★★★☆)

流星の下で、君は二度死ぬ (新潮文庫nex)

流星の下で、君は二度死ぬ (新潮文庫nex)

◼あらすじ
父を火事で亡くした心的外傷から、身近な人が亡くなる数日前に、亡くなる瞬間の情景が「予知夢」として見える能力を得てしまったみちるは、誰にも言い出せず怯え、悩み、鬱ぎ込んでいた。そんな彼女に救いの手を差しのべてくれたのは従兄の一美兄ちゃんだった。「予知夢なんて、信じるの?」「信じるよ。今度、予知夢を見たら教えて。一緒に予知を覆そう」そして高校生になった彼女は、ある晩、再び予知夢を見る。流星の降る校舎屋上、血濡れた刃、最後に見えたのは……一美兄ちゃん!? 助けたい――今度こそ。後悔と痛みを乗り越え前を向く、学園青春ミステリ。

◼感想
身近な人が亡くなる数日前に亡くなる瞬間を予知夢でみることが出来る少女・みちるが主人公。みちると一美をみていて自分のことを信じてくれる相手がいるのはとても大切なことだと思った。二人の関係性が好きです、みちるが阻止しましたがなんで一美はあんなことをしようとしたんだ…?
犯人は意外でした、しかし庇われた当の本人があんな状態ではね…。渡辺は誰かを救うことで自分も救われたかったのかな、それがもし恋情故の行動だったとしても犯人が殺していいはずなどない。ほろ苦い結末ながらも、みちるが自分の能力ときちんと向き合っている前向きなラストに救われました。