札幌市白石区みなすけ荘の事件簿 ココロアラウンド(★★★★☆)

◼あらすじ
人類の一部が代償つきの超能力を得るようになった世界―の札幌。白石区にあるみなすけ荘には個性豊かな能力者たちが住み、増加する超能力犯罪に挑む自治組織を営んでいた。住人の藤坂工輝は「死ぬと生き返る」能力を駆使し、高校生ながら事件解決に一役買っていた。そんな彼の最大の関心事は新住人の女子高生・八野心。なぜか自分の能力を明かさない彼女の秘密に、ある事件をきっかけに触れることになるが―「…わ、私の能力を知っても、味方でいて、くれますか?」だがその事件は、心を巻き込み、札幌を危機に陥れようとしており!?心を救うため、みなすけ荘メンバーが立ち上がる!第31回ファンタジア大賞“銀賞”受賞作。

◼感想
主人公・工輝の小乳への愛が重い、そこら辺のセクハラ気味な心とのやり取りが面白かったです。工輝の信条である「情けは人のためならず」のおかげで最後の温かい結末に繋がったのが嬉しい。死ぬと生き返る能力はチートだけど毎回痛みを感じるわけだから工輝の精神的負担がすごすぎて言葉にならない、女神様が優しいのが救いですね。
他のみなすけ荘のメンバーもキャラが濃くてなんかお腹いっぱいな気分。牧下さんは超能力者じゃないのになんで自治組織を作ったんだろうか。最後の工輝と心のキスのエピソードが初々しくてニヤニヤ、久地中たちに負けないぐらいのラブラブなカップルになったりして。