
- 作者: 小松エメル
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2019/02/28
- メディア: 文庫
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ランプが光り、また一つ「不思議」が増えました。銀座の街に溢れる「不思議」を集めるのが、この探偵社の仕事である。踊り狂う亡霊が出る、鬼が迷子にな っているなど、不可解な出来事は後を絶たない。不思議は、宿っていた存在から離れると橙色のともしびとなり、探偵たちのランプに収まる習性を持つ。事務所に持ち帰られた灯の行く先は、所長だけが知っている──世に蔓延る謎に迫る探偵たちの活躍を描く、大正浪漫ミステリー!
◼感想
銀座の街に溢れる「不思議」を収集する探偵社が舞台。「サチの足跡」は語部のサチが何者か分からないまま物語が進んでいく。少しずつ出てくるヒントを辿りながら行き着いたラストが温かい結末で一安心。「白い箱」は町川さんがメイン。老人の存在感が凄くて正体が判明して納得。町川さんには「不思議」に対する好奇心をずっと持っていてほしい。
「知らない声」はロマンチックなテイストのお話で能瀬がメイン。木下がメインの話も読みたかった。探偵社の皆は仲良しではないけど付かず離れずの関係でこれはこれで良いのかなと。最後て判明した所長の目的には賛成です。