- 作者: 喜多喜久
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2018/09/20
- メディア: 文庫
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「マダラ」という謎のアプリを開くと殺人衝動にかられてしまう、どんどん増えていく被害者を食い止めることはできるのか。探偵役だと思われた人物が何度か退場してしまう展開にやるせない気持ちになりました。アプリを開くだけで殺人?、という疑問を持ちつつもインターネットが生活の基盤となっている現代では決して馬鹿にできないなと。
物語の後半から主犯の甥である和樹の視点になっていきます。桜子が逞しい女性で彼女と出会ったことで和樹も救われたのかな。綾日の研究が世間に公表されていたらきっと違った未来になっていたと思いますが、果たしてどちらが良かったのか…。たくさんの犠牲を出しつつもどこか救いのあるラストで良かったです。