俺を好きなのはお前だけかよ(8)(★★★★☆)

俺を好きなのはお前だけかよ(8) (電撃文庫)

俺を好きなのはお前だけかよ(8) (電撃文庫)

おいジョーロ、知ってたか?『勝利の女神』ってのは、体育館裏の木の上から、突然落ちてくるんだぜ。しかも、元気な『お姫様』の姿でな。ズケズケと俺の心に踏み込んでくる天真爛漫なお姫様。ピッチャーとマネージャーとして互いの距離を縮めていった…はずが、ある日突然、お姫様は『さようなら』を俺に告げ、目の前からいなくなった。なぁジョーロ。俺はどうすればいい?あれが、彼女の本心なのか?え?…ははっ。そうか、そうだよな。俺のやることはひとつだよな。―っつうわけで!とある臆病な野球少年と、そいつを慕う自由奔放な女の子、俺達が過ごした一夏の物語を…まあ、聞いてくれ。

シリーズ8冊目。今回はサンちゃんが主人公、アネモネと名付けられた少女との一夏の恋をとても甘酸っぱく描いている。内容的には番外編のようだけど最後にとある登場人物についての気になる情報が明かされます。物語の終盤で判明するアネモネの秘密は読み進めていく内に何となく気づくんだけど、分かっていてもこのネタは読んでいて辛いし切ない。アネモネが良い子なだけに余計に。
野球部の部員たちは個性的だけど皆優しい人達で、孤独だったアネモネが皆に必要とされながら消えていったのは救いでした。たんぽぽ良い子だな〜。サンちゃんもアネモネとの出会いを通して男前になった気がする。次の大会は優勝してほしいな。次回はパンジーメイン?