- 作者: 月原渉
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/09/28
- メディア: 文庫
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秋月和美が招かれた舘で「名残の会」と呼ばれる宴に参加させられ、そこで起こる殺人事件に巻き込まれていく。閉ざされた舘、過去の因縁を巡る遺産騒動などストーリーの不穏な雰囲気は良くできているなと。探偵役のメイド・シズカも普段は冷静なのにたまに感情的になると外国語になるところが可愛かったです。和美は始終犯人に振り回されがちで役にたってはいませんでしたが(酷い)、シズカの言う通り優しい心の持主だったので殺伐とした雰囲気の中では唯一読んでて安心できるキャラでした。
トリックは二転三転していて実にややこしい…!犯人の復讐は理解できなくもないけど自分の大事なものを巻き込んだら意味ないでしょ。シズカは今後も逞しく生きていくんだろうな、と思わせるラストでした。