鷹野鍼灸院の事件簿 謎に刺す鍼、心に点す灸 (★★★★☆)

シリーズ2冊目。真奈が段々逞しくなっていきますね、最後の一文は鷹野からの巣立ちを連想してしまうので少し寂しいなと思ったり。鷹野が言う通り治療の領分を越えて患者の事情に首を突っ込み過ぎるところは心配かな。真奈のお父さんの病気にはびっくりしたけど、大丈夫そうでひと安心。
アイスマンの話はいつもと毛色の違った話で興味深かったです。足手まといとはいえ親を殺さなくてはいけない、とか今の時代に生まれて良かったと心底思いました。鍼灸の歴史って物凄く古いんですね。一番重いなと思ったのは「坂道に立つ女」。あんな目にあったのだから妻に辛くあたるのも無理はない。最後の涙を考えると旦那は本当は普通の幸せを求めてたんだろうなぁ…。
「今なお君をたずねて」は、一目でいいから旦那と再会してほしかったです。息子と再会できただけでも良かったんだろうけど。もし続きがあったら読みたいです。