巻き込まれ転生者は不運なだけでは終われない 1

■感想

異世界召喚に巻き込まれて死んでしまった男は女神フォルテのお気に入りとして特別な力を手に入れて転生することに。平民としてのんびり暮らしたいと思っていたが特別な力を持つ故に騒動に巻き込まれてしまい···。

静かに暮らしたいと願うハロルドとは裏腹にその美貌と有能なスキルのせいで面倒事に巻き込まれてしまうのが不憫。せめてもの救いは親友達に恵まれたこと、そしてその親友達もハロルドによって良い方向へ変わっていく関係性が良かったです。

勇者も聖女も清々しい程にクズでまともなお偉いさんがハロルドに癒やされてるのが分かる。無理だと思うけどハロルドには森で静かにスローライフを送ってほしいな。

 

地味なおじさん、実は英雄でした。 ~自覚がないまま無双してたら、姪のダンジョン配信で晒されてたようです~

■感想

くたびれた中年サラリーマンがバットを武器にダンジョンで無双するお話。くたびれているとはいってもやるべきことはきちんとやって、例え嫌でも面倒くさい仕事も引き受ける大人な人なので姪や後輩から慕われているのも納得だし応援したくなるキャラ。

ダンジョンで無双している姿を見ると怒らせてはいけない典型的なタイプだなと(笑)終盤の光莉への愛している宣言には心を撃ち抜かれた、重いけど唯一無償の愛を注げる存在が家族というのは素敵ですね。

蛍太の思惑とは反対にスイレンからも好意を持たれているしどんどん新宿バットも有名になりそう。好きなタイプのおじ様キャラでした。

夏目漱石ファンタジア2

■感想

前回のキャラに加えて北里柴三郎コナン・ドイルも出てきててんやわんやのシリーズ2冊目。

皆それぞれの信念を持ってぶつかり合う終盤のバトル描写が胸熱でした。北里が戦闘マシーン化していて思った以上にぶっ飛んだキャラになっていてびっくり。でもどこか憎めないキャラであり、何だかんだいいつつ英世が慕っていたのも分かります。この2人の師弟関係好きです。

ラストはコナン・ドイルから漱石への手紙で爽やかな締めくくりでした。

 

かませ役から始まる転生勇者のセカンドライフ 1 ~主人公の追放をやり遂げたら続編主人公を育てることになりました~

■感想

かませ役勇者に転生してしまったことにより表舞台から引退して静かに暮らしたい主人公とそんな主人公を放っておかない周囲とのズレが定番ながら面白かった。

普段は硝子のハートのハルートだけどいざという時は強くて頼りになる上に優しければ3人娘が慕うのも納得。ヤンデレ化していたマリーメイアと和解できて何より、ハルートが言葉足らずなのがいけないのよ。

何だかんだいいつ周囲から好かれまくっているので引退は無理でしょうね。他のパーティメンバーもハルートと再会してほしいです、続編希望。

後宮の弔妃

■感想

中津国の後宮で起こる事件に頭を悩ませていた若き皇帝廉新は三〇〇年の時を生きるとされる伝説の「弔妃」へ相談しに行くが···。

ミステリー部分は分かりやすくて読みやすい。そしてなんといっても不老不死である春麗と皇帝廉新の関係が一番の見所。春麗自体は三〇〇年も生き抜いているので自分の恋に対しても悟ったところがあり、廉新も春麗に惹かれつつも自分の気持ちを抑えて彼女と過ごす時を大事にしている。切ない雰囲気もありつつ、ラストの2人の会話が素敵だった。

最終話では廉新の母親の秘密も明かされ、ストーリーの引き込み方が上手いなと思いました。続編希望です。

校内三大美女のヒモしてます

■感想

タイトルだけ見ると主人公の人間性が不安になるが、きちんと最後まで読むとヒモになるまでの過程が丁寧に描かれていて納得の展開でした。

校内三大美女にグイグイと押されていちゃらぶな展開の連続で甘い!主人公・京も鈍感属性ではないし、ヒロインズもオープンなので好意だだ漏れなところが更に甘さを上げていました。

彼女達の好意を嬉しいと感じつつもあくまで家族優先なところとか、いざという時は助けてくれる男らしいところとか京さんカッケー。3人のヒロインズが仲良しなところも良かったですね。

やり込んでいたゲーム世界の悪役モブに転生しました ~ゲーム知識使って気ままに生きてたら、何故かありとあらゆる所で名が知れ渡っていた~

■感想

RPG世界のモブ悪役に転生した主人公・カイはシナリオ通りに進めば破滅する運命のところを、成り行きで捕らわれていたヒロイン達を助けたことで彼女達から慕われるようになって···。

勘違いコメディの醍醐味を存分に味わえる1冊。カイの正体について周囲が勝手に想像して、勝手に恐れ慄いているが本当に面白かった。ヒロインズも皆可愛くてツンデレ・お嬢様系・サバサバ系等よりどりみどりでございます。個人的にはリフィア推し。

カイが好青年なのでハーレム展開でも嫌味がないのも良い。宿屋の店主との漫才みたいなやり取りも笑える。続きが楽しみです。