東京ファントムペイン

■感想
「咎人の刻印」のスピンオフ作品。主人公·マツリカはセクハラ上司を殴り倒して失業したところ、とある美青年から人材派遣会社へ勧誘されるところから話は始まる。

マツリカの強さと豪快さが素敵、こういうヒロイン大好きです。時には咎人であるカンナ達にも寄り添うような言動をしていて本当に良い子だ。異能力は持たないけど持ち前の腕っぷしで困難を切り開いていく展開は読んでいてスカッとします。

マツリカ視点だとカンナはまだしもミカゲは相当ヤベー奴に見える。いや実際ヤベー奴だけど···。2人のお話も続編出してほしいです。

カイネが少しでも救われるラストで良かったです。隣にマツリカがいるなら大丈夫でしょう。

迷子になっていた幼女を助けたら、お隣に住む美少女留学生が家に遊びに来るようになった件について

■感想
ほとんどタイトルそのまんまのお話。迷子になっていた女の子を助けたら、転校生の妹でそこから交流が始まっていくハートフルなラブコメ

主人公·明人にエマがめちゃくちゃ懐いていて、その可愛らしさを愛でるお話でもある。というよりメイン2人がエマの我儘に振り回されながら、心を通わせていくので恋のキューピッドのような立ち位置。

明人のように偽悪的なヒーローは結構好きだけど、そんなヒーローを見てなんとかしたいと思う優しいヒロイン·シャーロットも好きです。全体的にほのぼのとしているけど、明人の境遇だけ謎に包まれていてそのシリアスさが良いスパイスになっていました。

深夜0時の司書見習い

■感想
図書館屋敷と呼ばれる私設図書館で繰り広げられるビブリオファンタジー。少女の一夏の冒険、といった児童文学のテイストで好みの設定でした。

最初は戸惑いながらもいつしか図書館迷宮と向き合って立ち向かっていくアンの勇気に感動し、そんな彼女の行動に心を動かされたからこそセージもやっと前へ踏み出せた。人との繋がりが大切なことをこの本を読んで改めて実感しました。

マスコットキャラのワガハイは何だかんだいってずっとセージを見守っていたようで憎めないキャラでした。

個人的には[クローディアの秘密]が気になりました。モミの木文庫がこれからも皆の憩いの場になりますように。

奇世界トラバース2 ~救助屋ユーリの迷界手帳

■感想
亡くなったかつての仲間の夢を背負って樹海の大迷宮『クレティシア』へ挑むと決意したユーリ。そこにイェーガー・レポートを巡る争いも加わってますます困難な道程になっていく。

前回と同じく読んでいてワクワクするような魅力的な世界観でした。ユーリの決意と隊長の最期の行動に涙腺が緩んだ。隊長がユーリの元へ帰ろうしていたこと、それをユーリが知れただけでもこの旅に大きな意味があったんだと思う。

新キャラのカナリアの強さが化け物並でそんな相手とまともに戦えるユーリさんすげぇ。アウラもどんどん逞しくなっていきますね。

残念なことに2巻で終わりとのこと。2人の旅に幸多からんことを。

唐国の検屍乙女

■感想
戦場で父と共に医者として活躍していたが、怪我が原因で手の震えが止まらないことから医者の道を閉ざしてしまった紅花。本当は勇敢な少女が1人の青年と出会ったことで再び医術と向き合うお話。

高九曜のキャラが破天荒でなかなか強烈。鋭い観察眼を持ちながらも常識が抜け落ちていて、それを紅花がフォローしつつ互いを知っていく。なんだかんだいって紅花に懐いているのが可愛かったです。
彼がなぜ謎を求めるようなったかの説明がなかったのが残念、そうすればキャラに厚みが出てもう少し感情移入できたかなと。

紅花が事件を経て自分の道をきちんと見つけて歩き出す前向きなラストが良かった。

この△ラブコメは幸せになる義務がある。

■感想
平凡な男子高校生·天馬がクラスの美少女·凜華のとある秘密を知ってしまったことからストーリーが始まっていく。絶妙なバランスの三角関係ラブコメでとても面白かったです。

自分の孤独を埋めてくれた麗良への思いは変わらないけど、色々と協力してくれる天馬の優しさに惹かれていく自分もいる。そんな凜華の心の移ろいが丁寧に描かれていて、最後に告白を躊躇ってしまう行動にも説得力がありました。

ほんわかしているけど麗良が一番しっかりしてるかも。凜華は見事にポンコツですな(笑)タイトル通り3人ともハッピーエンドで終わってほしいです。

ライアー・ライアー10 嘘つき転校生は敗北の女神を騙し抜きます。

■感想
次なるゲームはカップル決定戦。「敗北の女神」の異名を持つ梓沢を相棒にしてゲームに挑むことに。大きなハンディキャップがありながらもユニークな発想でゲームを制覇していく篠原達は毎度のことながらさすがです。

梓沢先輩が本当に優しい子で救われて良かった。
このままさらっと卒業して出番がなくなってしまうのは寂しいです。

ブコメ要素が強い今巻では遂に先輩組がカップルに。男嫌いの皆実も篠原には若干にデレてるし人間関係もどんどん面白くなっていきます。
その上次回のクリスマスに向けてますます恋愛方面がヒートアップしそうな終わり方。個人的には更紗推しではありますが、皆に出番があると嬉しいです。