公女殿下の家庭教師7 先導の聖女と北方決戦(★★★★☆)

■あらすじ
東都から始まった動乱が王国全土への広がりを見せる中、北都の教え子たちも帝国との決戦に備えていた。抜群の精度で天候を予測するティナと、桁外れの事務能力を発揮するエリー。二人の妹に劣等感を覚えるステラだが、家庭教師の教えを思い出すことで、ハワードを導く存在へと変わっていき―!?一方、戦火が広がっていく東都で兄・アレンが遺してくれた大樹を支え続けている妹のカレン。二百年前の『古き誓約』を果たし、兄を救うため、グリフォンに乗って西都へと向かい始め!?教え子たちが無自覚規格外な家庭教師を救うために奮闘する魔法革命ファンタジー。動乱の終結に向け、物語は加速する!

■感想
シリーズ7冊目。アレンを慕うヒロイン達が彼の言葉を胸に自分ができることをやっていく中でリディヤの精神は相変わらず不安定。それに引き換え戦闘力はなくとも冴え渡る頭脳で戦況を支えているのがフェリシア、彼女の精神力の強さがすごい。ヒロインズの中でもダークホース的存在かも。
そして今巻で一番活躍していたのが表紙のステラ。ティナ達の活躍っぷりに劣等感を抱きつつも次期当主として一皮剥けたところを見せてくれました。本当に正統派ヒロインといった感じです。動乱の終息に向けて次巻も見逃せません。

隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた(3) (★★★★☆)

■あらすじ
「言いなり券」騒動を巡る期末試験も終わり、待望の夏休みに突入!…したのだが、「隣の席」というアドバンテージを失った唯李は、悠己をどうやって遊びに誘うか悩んでいた。一方の悠己は、慶太郎の妹・小夜と知り合うが、小夜が唯李の話を聞いた途端、様子が変わって…。プールに花火大会…夏休みイベント満載のなかで、二人の距離が急速に縮まる!?ネット発必笑ラブコメ、二人の関係がもどかしい第三弾!内容の大幅加筆に加え、書き下ろし短編「ラッキーボーイ」を収録。

■感想
シリーズ3冊目。夏休みに突入し、悠巳をどうやって遊びに誘うか悩む唯李。そこに慶太郎やその妹の小夜、唯李の姉も加わって結局ドタバタとした夏休みを過ごすことに。速水兄妹の互いが大切ですれ違ってしまう関係がもどかしいけど好きです、格好悪くても小夜にとっては大事なお兄ちゃんだと思うよ!
花火大会では唯李と悠巳の距離が縮んで良い雰囲気に。今の二人の関係が好きですが、恋人になってもあまり変わらないのかな?ただ悠巳と遊びたかった、と独白する慶太郎の友情エンドも良かった。次巻も楽しみです。

今年もお世話になりました

今年もあと数時間で終了ということで、あっという間の一年間でした。
今年は本は読んでも感想をかく気力がなかなかなくて更新速度が週一から週二程度になってしまったのが残念です。そのかわりたくさんの感想サイトさんと読書メーターさんを参考に本を買っております、感謝。
ストレスがたまりやすく、気圧に敏感で体調不良になり、漢方薬にお世話になりました。苦いのが難点だけど心強い身体の味方です。コロナにはなりませんでしたが、体調管理には気をつけていきたいと思います。
2020年はコロナで激動の一年でしたが、それでも読書・食事が自分の心の支えであることに変わりはありませんでした。来年も面白い本とたくさん巡り会えたらな、と思います。皆様も良いお年をお過ごしください。

古き掟の魔法騎士I (★★★★☆)

■あらすじ
「“騎士は真実のみを語る”」「“その心に勇気を灯し”」「“その剣は弱きを護り”」「“その力は善を支え”」「“その怒りは―悪を滅ぼす”」―伝説時代最強の騎士と謳われると同時に『野蛮人』の異名を持つシド=ブリーツェ。キャルバニアの若き“王子”の手によって復活を遂げた男は、魔法騎士学校の教官として赴任する。創設者の騎士の理念が受け継がれた四つの教室、彼が配属されたのは奇しくも自身の名を冠する落ちこぼれの学級で…「お前達さ、騎士として恥ずかしくないのか?―まずは剣を捨てろ」最強の騎士は野蛮人―。新“教官”シリーズ開幕!

■感想
シリーズ1冊目。ロクでなしシリーズが好きな方なら安心して楽しめる王道ファンタジー。「野蛮人」の異名を持つ伝説の騎士・シドはキャルバニアの王子・アルヴィンによって復活を遂げる。国王が死んで政治が不安定な中で早く立派な騎士になって王になりたいと願うアルヴィン、そんな真っ直ぐで一生懸命な彼の願いがシドに届いた終盤の展開に胸が熱くなった。
剣に頼らず己をまず鍛える、シドの教えで少しずつ成長していく生徒達の絆も良いですな。あれだけ反発していたテンコのデレ具合には驚いた(笑)シドがとにかくかっけー、というのが一番の感想です(ぇ)まだまだ問題は山積みなので続きに期待。

スパイ教室04 《夢語》のティア (★★★★☆)

■あらすじ
クラウスがかつて打倒した冷酷無残のスパイ殺し“屍”が口を割ったことで、帝国が放つ正体不明の組織『蛇』の尻尾を掴んだスパイチーム『灯』は、その正体を暴くため敵が巣を張るムザイア合衆国の大都市ミータリオに降り立つ。しかし、任務指揮を任されたティアはある出来事をきっかけに、スパイとしての自信を喪失していた。彼女の脳裏にはかつて自分を助けてくれた“あるスパイ”の言葉がよぎる―。『あなたはヒーローを目指しなさい』恐怖渦巻く戦場に、想像を絶する強大な悪。絶望の淵に立たされた時、皆が待ち焦がれた英雄が現れる!

■感想
シリーズ4冊目にして第一部完結。前回の作戦で敵に騙されたことを気にして自信をなくしているティア、それに比べて他のメンバーは次のミッションに向けて着実に成長していく。リーダーとして心が揺れ動いていく中で紅炉の言葉を胸に立ち上がる姿が素敵。さすがクラウスの師匠なだけあって最期までカッコいい女性でした。
屍は幸せな最期だったんじゃないかな。紫蟻が最低過ぎたのでクラウスの超人っぷりを前にしてあっさり倒される展開が清々しい。今回はティアは勿論のこと全体的にチームワークのレベルが上がっていた気がする。第二部も楽しみです。

ライアー・ライアー6 嘘つき転校生は正義の味方に疑われています。 (★★★★☆)

■あらすじ
「彼女」に振り回された挙げ句、その謎が深まった中で迎えることになった夏の学校対抗戦。学園島中の高校生が参加するお祭りムードの中、俺・篠原緋呂斗を待っていたのは「七ツ星は不正をしている」という“正義の組織”の告発だった。ヘキサグラムを名乗るそいつらに目をつけられた俺は周囲から疑いの目で見られ、さらに正義の味方を信じ切った後輩やら覚醒した皆実雫にも絡まれてうかつにイカサマもできない。絶体絶命の状況だけど、どうも奴らも本物の「正義」ってわけでもなさそうだ。ならこの状況を打破するために、偽物の底力ってやつを見せてやる頃合いかもな―

■感想
シリーズ6冊目。夏の学校対抗戦で盛り上がる中で、正義の組織を名乗る「ヘキサグラム」から「不正をしている」と告発された緋呂斗。対抗戦の序盤は楽にクリアできたものの団体戦の4段階目から苦戦している様子。正義を語っている癖に案の定ヘキサグラムが真っ黒で水上の逆襲が唯一スッキリした。緋呂斗にはこんな組織ぶっ潰してほしい。
そして表紙の雫も本気を出しているがさすがに更紗にはかなわないのかな。後半戦での活躍に期待。椎名は完全にマスコットキャラ、癒される。次回は例の彼女のヒントも出るのだろうか、緋呂斗の巻き返しを楽しみにしています。

夢見る男子は現実主義者 3(★★★★☆)

夢見る男子は現実主義者 3 (HJ文庫)

夢見る男子は現実主義者 3 (HJ文庫)

  • 作者:おけまる
  • 発売日: 2020/11/28
  • メディア: 文庫
■あらすじ
夏休みなのに学校行事の手伝いや古本屋のバイトで働き詰めの渉。過去の経験から仕事では有能なおかげで、四ノ宮先輩に褒められたり、美人女子大生(?)の笹木さんや、同級生の文学少女・一ノ瀬さんとの絡みが増えたりと、女の子の影がチラホラ。そんな様子を目にした愛華も自分の気持ちに向き合い始め、「せっかく久し振りに会ったのにっ…さみしいじゃない…」と思わずデレる一面が!?我に返った渉にまさかのモテ期到来で人間関係が動き出す第3巻、書き下ろしも満載で登場!

■感想
シリーズ3冊目。前回ちらっと登場した笹木さんがまさかの中学生で驚き、後輩キャラとして今後ストーリーを盛り上げてくれることに期待。四ノ宮先輩の好感度がぐんぐんと上昇中、個人的には先輩は渉よりも楓との絡みの方が好きだったりする。
そして夏休み中に渉に会えず寂しくて悶々とする愛華、話しかけたいのにすれ違ってやっと会えた時のデレが半端なかった。今回は素直な時が多くて渉も戸惑ってましたねー(笑)次回から本格的に絡んでくるであろう一ノ瀬、正直イラッとする部分が多くて渉がそこをはっきり指摘しててスッキリしました。次も楽しみです。