陽キャになった俺の青春至上主義2

■感想

シリーズ2冊目。夏休みに入り、カエラの提案で皆で旅館でバイトをすることに。恋に友情に眩しい程の青春が繰り広げられていて今回も面白かった。

表紙のカエラに焦点を当てつつ、自分を変えたいと橋汰に相談する遊々・宇民・龍虎もそれぞれ奮闘する。でも龍虎のメスガキ化計画が圧勝のような気がする(笑)

カエラの中学時代のしこりを解きほぐす為に裏で色々と動き回る橋汰、彼は鈍感主人公ではないので遊々はもちろんのこと宇民の気持ちにも気づいた上で心の片隅に複雑な気持ちを抱いているのが何とも言えないほろ苦さ。オチのイマジナリー小森先生のセンスが秀逸でした。

後宮の検屍女官5

■感想

新章スタート。才里と共に第三皇子に仕えることになった桃花、何も教えられなくても桃花の複雑な事情を読み取る才里との友情が素敵。殺伐とした後宮だからこそ女同士の友情が輝いてみえる。

不安要素は投下されたものの今回はプロローグといった雰囲気で桃花と延明の仲が平穏で良かった。特に延明は桃花と過ごす時間に救われているようでほのぼの。最後の桃花の祖父についての発言で二人の関係がどう変化するのか要注目。

そして孫家と羊角の因縁、怪しさ満点の中常侍など今後の伏線もたっぷりなので目が離せません。

凶乱令嬢ニア・リストン 2 病弱令嬢に転生した神殺しの武人の華麗なる無双録

■感想

学院編スタート。相変わらずニアが自由奔放に行動していて、ストレスを感じずに気持ちよく読めました。隠しているようでいて隠しきれていないニアの強さに周囲が影響されていくのも面白い。

魔法映像に関しては第三王女・ヒルデや貴族令嬢・レリアと出会ったことにより、さらなる普及を目指して武闘大会を開催するなど健闘している様子。

後半は闇闘技場にカチコミへ。ニアが圧倒的過ぎてリノキスも強いはずなのに霞んでしまう、逆にリノキスのニアへの忠誠心が根深くて少し引きました(笑)ニアがライバルと認めるような相手が出たらますます面白くなりそう。

警視庁魔獣対策室 狼刑事と目覚めの賢者

■感想

かつて勇者と共に魔王を倒し、長い眠りから覚めた賢者・サジュエルと狼男の刑事・神島が魔獣がらみの事件を捜査していくバディ小説。

狼男やらエルフ・ヴァンパイアは出るけど、魔法は既に廃れていて科学が先行しているという混沌とした世界観が面白かったです。

当たり前だけどサジュエルと神島の息がまったくあわず、神島にいたっては終盤までずっと「クソエルフ」呼びなのが個人的に少し合わなかった。それだけに最後の最後でやっと「ロッシュ」「相棒」と言っていて、やっと凸凹コンビがスタートラインに立ったように感じました。

攻撃力ゼロから始める剣聖譚 1 ~幼馴染の皇女に捨てられ魔法学園に入学したら、魔王と契約することになった~

■感想

防御力は桁外れなものの攻撃力ゼロのせいで、欠陥騎士の烙印を押されたユージン。しかし魔王・エリーニュスや異世界から来た少女・スミレと出会い、彼は再び諦めていた剣と向き合うことになる。

攻撃力ゼロで自分の剣士としての将来を諦めている割には、その並外れた防御力を国王や生徒会長からきちんと評価されている面もあったので終盤にかけて少しずつ才能を発揮して勝利を掴む展開は爽快でした。

エリーニュスよりスミレの方が正ヒロインっぽいですがどんなんだろうか。ダンジョンの変化の理由や元婚約者てあるアリスの動向などが気になります。

憧れの作家は人間じゃありませんでした4

■感想

禅を吸血鬼にしたシルヴィアが登場、観光目的かと思いきやその裏にある本当の目的にあさひも巻き込まれていく。

絶望的な予言すらも覆して辿り着いたハッピーエンド、あさひの編集者魂とバイタリティが最初から最後まで凄くてただただ感心しました。禅の運命の恋人についても明かされ、それこそ「輪舞」の一部分を読んでいるかのようなロマンチックな締めくくり。

最後の短編では禅視点であさひへの思いや葛藤が描かれていて更に掘り下げがあったのが良かったです。続きは刊行されないと思っていたのできちんと完結してくれて嬉しかった。

貴族令嬢。俺にだけなつく2

■感想

鈍感なベルトにやきもきしながらも自分の思いに向き合って、恋に積極的になっていくヒロイン達がクローズアップされた今巻でした。

ベルトに対して素直になれずにツンツンしてしまうエレナですが、友達のシアの立ち位置を気にしたり、恋に戸惑うルーナに助け舟を出したりと彼女の優しさが実を結んで皆がベルトを好きであってもギスギスした関係にならずにすんだのかなと。

シアの将来はほぼ決まったとして、エレナとルーナとの関係は今後も要注目。あの仲良しな雰囲気ならハーレム展開もバッチコイです。ヒロインズが魅力的なので全員幸せになってほしい。