平民出身の帝国将官、無能な貴族上官を蹂躙して成り上がる

■感想

平民出身を理由に新任帝国将官のへーゼン・ハイムは最前線に左遷されてしまうが、圧倒的実力で性悪部下や悪徳上官を矯正していき···。

主人公・へーゼンがとにかく己の道を行くタイプなので、上官であろうと無能なら容赦なしに踏み倒していくスタイルが爽快でした。ネチネチと意味のないことを延々と続けるモスピッツァの話をバッサリと切り込むへーゼンとの会話はまるでコント(笑)

レィ・ファが倒れた時にみせた冷静さに欠いたへーゼンはめずらしく人間くささが垣間見えて新鮮でした。数少ない常識人のロレンツォ大尉が癒やしだった···。へーゼンによって腐りきった国がどう改革されていくか今後の展開が楽しみ。

無慈悲な悪役貴族に転生した僕は掌握魔法を駆使して魔法世界の頂点に立つ ~ヒロインなんていないと諦めていたら向こうから勝手に寄ってきました~

■感想

とある小説の悪役貴族に転生したヴァニタス。いずれ起こる破滅の未来に抗い、主人公に奪われるヒロイン達と共にいる為に奮闘していくが···。

ヴァニタスにとってヒロインズはあくまで奴隷だけど、それでも誠実に彼女達と向き合って一緒にいられるように努力する姿勢がカッコよかった。妹分的なラパーナがかわゆす、まだヴァニタスを信用しきれていないようなのでどうやって心を開いていくのか楽しみ。

今回は下準備のような段階で次回から学園編で本格的に主人公も絡んでくるようなので期待大。メインヒロインはもちろんのこと婚約者も師匠も可愛いのでハーレムものとしては良作かと思います。

猫かぶり令嬢アリアの攻防

■感想

可憐な男爵令嬢と社交界で評判なアリアの裏の顔は精霊からの要請を受けて貴族から呪われた宝石を回収すること。しかし冷酷な美貌の聖騎士・ラウルに正体がバレてしまい···。

あらすじの「求婚しにきた」「いやなんで!?」の会話が面白くて気になって購入。アリアとラウルの攻防戦をニヤニヤしながら読了。ラウルが頑張ってアリアにアプローチするもののアリアがなかなか素直になれず大苦戦、こういうじれったい展開大好物です。

ドライに見えて実は根っからの人情派なアリア、終盤にベルタがアリアへ残したメッセージにジーンときた。番外編はとりあえず「バルトご苦労さま」といいたい(笑)

 

ほうかごがかり2

■感想

容赦なくキャラが退場させられていく疾走感のある展開に絶望しました、2巻でこのスピードは予想外。

臆病故に自分が担当する「無名不思議」を啓に任せたイルマ、卑怯かもしれないけど恐怖で逃げたいのは分かる。でもそれが仇となってしまう展開が業が深い。イジメられている留希の胸糞悪い結末も地獄だった···。

菊も時限爆弾を抱えているような状態だし、最後に惺もあんなことになるとは···。彼の一番の願いは啓を守ること、他の人など捨てて啓だけを守っていれば良かった、という本音に切なくなった。3人で仲良く話しているところをまた見たいです。

ミリしら転生ゲーマー ~1ミリも知らないゲームの世界に転生したけど全力で原作を守護ります~ 01

■感想

「理想の世界への転生権」を与えられた主人公が大好きなゲームの名前をかいたつもりが入力ミスで全く知らないゲームの世界に転生してしまい···。

攻略に失敗すれば魔王が復活して世界が滅ぶ、それを防ぐ為に努力を重ねて強くなっていく主人公・アルマには好感が持てる。それと比べて兄のレイヴァンの変貌っぷりには驚いた、いつの間にか闇落ちしてる···。個人的にはなんだかんだいいつつアルマに優しいティータ推しです。

そして最後に判明したのはまさかの乙女ゲー厶の世界だったこと、その割にはヒロインズのレベルが高いような···。一味違うゲームの異世界転生が読みたい方にはオススメです。

追放された商人は金の力で世界を救う

■感想

Sランク冒険パーティーの一員でありながら不人気職の商人であるトラオはパーティーから追放されてしまう。仕方なく他の女子達と組んで魔王討伐を目指すが···。

商人としては優秀だが、元パーティーの遺体から装備品を回収して金にかえる等人間としては問題がありそうなトラオ。魔王討伐における作戦も商人としての才能を遺憾なく発揮して淡々とこなしていたのが少し不気味で印象的でした。

それだけに追憶の章で明かされた真実にガクンときた。彼はどんな気持ちで仲間の遺体と向き合っていたのだろうか、と思うと切なくなる。大好きな女の子3人と結婚して、大切な仲間と再会できて、幸せそうなラストで良かったです。

聖女の加護を双子の妹に奪われたので旅に出ます1

■感想

授かるはずだった光の精霊の加護を我儘な双子の妹に奪われたマリーは、家族と離れる決心し、凄腕の冒険者達と共に王都にいる祖父の家を目指すことにするが···。

我儘な妹・リリーも大概だけどそれ以上にマリーに責任転嫁している両親がクズですな、きっぱりと決別して新しい道を選んだマリーに拍手。それに比べてスパルタだけどマリーに対して惜しみなく愛情を与えて成長させる黒龍の皆の人格者っぷりが浮き彫りに。本当の家族のようでハートフルな雰囲気にほのぼのとしました。

教会編でもマリーの有能っぷりが炸裂して大活躍、教皇様も良い人なのでこのまま健やかに成長してほしいですね。個人的にはハートとゴールインしてほしいなと思いました。