亡びの国の征服者 2 ~魔王は世界を征服するようです~(★★★★☆)

■あらすじ
家族の愛を知らぬまま死に、“もう一つの人類”の侵略に脅かされる王国で新たな生を受けた少年ユーリ。彼は騎士家の名家であるホウ家の跡取り息子として、王女であるキャロルや魔女家の生まれであるミャロらと共に、騎士院での生活を送っていた。そしてユーリは生まれて初めて、“もう一つの人類”―クラ人と出会う。亡命してきた宗教者であり、クラ語講師であるイーサ。ユーリは彼女からクラ語を学びながら、「敵国」への理解を深めていくのだった。数年の時が流れ、ある目的から学業の傍ら事業を興すことを決めたユーリ。前世の知識を元に植物紙の製品化を目指す彼は、協力者を得ながら試行錯誤を繰り返していく。しかし事業が成功した矢先、王都を裏で牛耳る魔女家の魔の手が迫り…!?のちに「魔王」と呼ばれる男は、静かに、しかし確実に覇道を歩む―。「小説家になろう」で話題の超本格戦記譚、待望の第2幕!

■感想
シリーズ2冊目。シャムやキャロルの妹も入学して周囲が賑やかになっていく。敵国の情報も入れつつ、紙を扱う事業を新たに興すことにしたユーリ。親友・ミャロの立場も考えながら魔女のボス相手に啖呵を切るユーリがかっけー。それにしてもミャロさん男装女子だったのね、ユーリにだけはバレたくなかった気持ちが尊い
そして終盤はユーリとキャロルの社会見学。キャロルへ現実を教えつつも自分でなるべく気づかせようとするユーリが立ち位置的に兄貴っぽい。指輪もらって照れるキャロルが乙女、ヒロイン力がアップしましたね。世界観が少しずつ広がっているのでいずれは国を飛び出すのかな?続きが楽しみです。