呪殺島の殺人(★★★★☆)

呪殺島の殺人 (新潮文庫)

呪殺島の殺人 (新潮文庫)

■あらすじ
遺体と、この手のナイフ──犯人は、まさか僕? 秋津真白は、伯母・赤江神楽の遺体の前で目を覚ました。だが、全ての記憶がない。ここ赤江島は、呪術者として穢れを背負った祖先が暮らした島。屋敷には、ミステリー作家の神楽に招かれた8人が。真白の友人で民俗学研究マニアの古陶里の他に、顧問弁護士、ジャーナリスト、担当編集者、旧知の三姉弟たち。伯母を殺めた犯人はこの中に……。真白と古陶里ペアが挑む、新感覚密室推理。

■感想
典型的なクローズドサークル、呪術者として穢れを背負ったことから短命だといわれている赤江家が舞台。記憶喪失になってしまった真白を視点にして、呪術マニアの幼馴染・古陶里と共に事件を推理していく。古陶里は結構癖のあるキャラ、彼女を主人公にして続編とかかいたら面白そう。
呪いというものは本当にあるのか、そんな皮肉めいた終わり方でした。認めてしまったら呪われてしまうと思ったからこそ赤江神楽は最後まで肯定しなかった、それだけ大切だと思っていたことを犯人に理解できる余裕がなかったのが残念です。トリックも分かりやすくてサクッと読めました、シリーズ化するならまた読みたいです。小和田くんの続編とかも(ボソッ)