異世界居酒屋「のぶ」六杯目(★★★★☆)

異世界居酒屋「のぶ」六杯目 (宝島社文庫)
■あらすじ
古都は大市も終わり、秋が深まり冬が近づいていた。新たな運河を海まで通す計画が進む中、侯爵家の当主となったアルヌも、古都がよりよくなるように邁進している。そんなアルヌには婚約者がいる。“凍てつく島”と呼ばれる北方の国にいる“銀の虹”の髪を持つ乙女なのだが、その地方では古くから、男が女を攫うようにして結婚をする「掠奪婚」の風習が残っていた。アルヌはこの結婚、一体どうする…?

■感想
シリーズ6冊目。いつも通りの居酒屋のぶの風景に読んでいるとまったりした気分になる。「掠奪婚」という物騒なワードには少し驚きましたが(笑)オーサさん、なんてお転婆な御嬢さんなんだ…。しのぶやリオンティーヌをはじめとして女性陣強し。不安定だった彼女の気持ちをアルヌが優しく受け止めてハッピーエンド、オデンのダイコン天ぷら美味しそう。
最後の大将としのぶの間に流れる静かな雰囲気が好きです。しのぶの心配が杞憂に終わって良かった。異世界の材料で豆腐を作るとかハンスはどんどん成長している。活気づき始めた古都、居酒屋のぶの料理が人々にどんな感動を与えるのか。次回も楽しみ。ドラマ化が気になる…!