怪盗の後継者(★★★★☆)

怪盗の後継者 (メディアワークス文庫)
■あらすじ
「君には才能がある、一流の泥棒になってみないかい?」謎多き美貌の青年、嵐崎の驚くべき勧誘。なんと生き別れの父が大怪盗であり、自分はその後継者だというのだ。かくして平凡な大学生だった因幡の人生は大きく変わっていく。嵐崎の標的は政界の大物。そして因幡の父をはめた男。そんな相手に、嵐崎は不可能に近い盗みを仕掛けようとしていた―。スリルと興奮の大仕事の結末は!?華麗なる盗みのトリックに、貴方はきっと騙される!痛快、怪盗ミステリ。

■感想
生き別れの父がかつて怪盗だったと知った主人公・因幡は謎多き青年・嵐崎に誘われて大物政治家を標的にして仕事をすることに。メンバーが集まりミッションを開始してから一気にストーリーが盛り上がりました。怪盗といっても義賊のようなもので、悪役が敗北した瞬間は正に痛快で清々しいラストでした。
因幡自身が気になっていた父親のこともきちんと最後に明かされます。苦渋の決断だっかのかもしれないけど因幡のことを考えると普通の父親の道を選んでも良かったんじゃないかな。因幡がこれからどういう道を歩んでいくのか、一皮剥けた彼の今後をみてみたい気もします。