異人館画廊 透明な絵と堕天使の誘惑(★★★★☆)

異人館画廊 透明な絵と堕天使の誘惑 (集英社オレンジ文庫)
■あらすじ
千景のもとに「―もうすぐ僕は、絵を完成させる。見た人を不幸にする絵だ…」と脅迫めいた手紙が届いた。消えた図像術の研究者、有名な心霊スポット「切山荘」、四つの絵…点と点が線となり、やがて千景の過去へと繋がっていく。誘われるように、自らの失った記憶に向き合おうとする千景を透磨は案じ、守ろうと二人の距離は近づいて―?待望の第六弾!!

■感想
シリーズ6冊目。千景の元に脅めいた手紙が届き事件に巻き込まれていく。事件に出会っていく内に千景の失った記憶とも向き合うことになり、少しずつ過去が明らかになっていく。誰かを傷付ける為ではなく助ける為に絵を描いていた、その事実が千景の救いになってくれればいい。
カゲロウの千景に対する想いのスタンスが好きです、癒し系キャラだ。千景と透磨の距離もぐっと近付いてくれて嬉しい、それだけに次回あたりに大きな試練があるのでは?と勘繰ってしまいます。千景の父親もちらっと登場しましたが久しぶりの親子の再会が他人の振りというのは悲しい、でも千景が強くなったのならいいのかしら。