後宮の烏 2(★★★★★)

後宮の烏 2 (集英社オレンジ文庫)

後宮の烏 2 (集英社オレンジ文庫)

後宮で生きながら帝のお渡りがなく、また、けして帝にひざまずくことのない特別な妃・烏妃。当代の烏妃として生きる寿雪は、先代の言いつけに背き、侍女を傍に置いたことに深く戸惑っていた。ある夜、後宮で起きた凄惨な事件は、寿雪が知る由もなかった驚愕の真実をもたらす、が―。烏妃をしばる烏漣娘娘とは何か?烏漣娘娘がおそれる「梟」とは一体誰なのか?

シリーズ2冊目。烏妃である以上は孤独であるべきだと自分に戒めをかける寿雪、しかし寿雪の周囲には少しずつ人が増えていく。高峻との触れ合いも微笑ましい、最後の寿雪の優しさにより涙を流すシーンが印象的でした。高峻だけではなく温螢や衣欺哈も同じで、それによって衛青の不安が的中しないことを祈ります。
ラストは急展開で宵月が今後ラスボス的な立ち位置になっていくのでしょうか。あの人の最期はただただ物悲しかった、大切な人が大事に思っていた人を殺そうとした事実を高峻から突きつけられた時どんな思いだったのだろうか。寿雪と高峻には幸せになってほしい気持ちでいっぱいです。