准教授・高槻彰良の推察3 呪いと祝いの語りごと(★★★★☆)

准教授・高槻彰良の推察3 呪いと祝いの語りごと (角川文庫)
■あらすじ
尚哉の友人・難波の元に不幸の手紙が届いた。時を同じくして高槻と尚哉は「図書館のマリエさん」という聞き慣れない都市伝説を知る。図書館の蔵書に隠された暗号を解かないと呪われるというが…。ほか、鬼神伝説が残る村で、一行は額に穴のあいた頭蓋骨を見つける。その直後、高槻に思いがけない受難が!?「この世はなんてたくさんの呪いに満ちているんだろう」―。高槻と、幼馴染の刑事・佐々倉の幼い頃を描いた番外編も収録。

■感想
シリーズ3冊目。不幸の手紙、暗号を解かないと呪われてしまう本、そして鬼神伝説が残る村が題材。全体を通して今まで人と関わろうとしなかった尚哉の成長を感じた。また尚哉にとって高槻の存在が大きくなっていて、尚哉が高槻の過去に踏み込もうとしても高槻がそれを拒絶することに尚哉がショックを感じてしまってるのが歯痒い。高槻の過去は佐々倉視点で少し判明しました。
不幸の手紙は結局のところ自分の気持ち次第ということか。図書館の話は切なかった、残された男子はどうなったのかな。せっかく療養に来たのに事件に巻き込まれる佐々倉が哀れ、二人の友情関係も好きです。