派遣社員あすみの家計簿(★★★★☆)

派遣社員あすみの家計簿 (小学館文庫)
■あらすじ
社長を自称していた恋人の理空也に騙され、会社を“寿退社”してしまった藤本あすみ。理空也は姿を消し、残ったのは高額なカードの支払いだった。ピンチに陥ったあすみは親友の仁子に説教され、家計簿をつけることに。派遣会社に登録したものの、なかなか仕事は決まらない。シャンプー配りや工場の日雇いと必死の節約で食いつなぎ、ようやく派遣先を得たあすみ。そんな折、合コンで出会った商社マンの八城からアプローチを受けるが、理空也への思いを断ち切れずにいて…。家計簿には、生き様が表れる!?人生に迷子中のアラサー女子の節約サバイバル小説。

■感想
普通に将来のことを考えてたら簡単に仕事を辞めるなんて出来ない、それでも結婚で有頂天になってたら仕方ないのかもしれない。年齢が近いだけに共感する部分が多いお話でした。節約するならもやしにたまご、カップラーメンではなく袋のインスタントラーメンを買うべし。参考になる情報もあって興味深い。
過酷な生活をしている内にあすみが段々と逞しくなっていくのが嬉しい。大変だけどそれを通して新たに出会った仲間やさらに深まった友情もあって物語の良いスパイスになっている。あすみの元彼はただのダメ男だ…。しかし給料が25万が基準のあすみの価値観からすると私の会社はダメダメです、正社員なんだけどな…。