ブラッド・ブレイン3 闇探偵の旋律(★★★★☆)

ブラッド・ブレイン3 闇探偵の旋律 (講談社タイガ)
◼あらすじ
凶悪犯罪者の脳を調べるために設立された脳科学医療刑務所。厳戒態勢の所内は、殺人事件をきっかけにコントロール不能に。収監者を率い脱獄を試みるのは、美貌の天才犯罪者。迎え撃つのは、“警察官五人殺し”の「闇探偵」月澤凌士と刑事の百成完。閉鎖空間で繰り広げられる異能の囚人たちとのデスゲーム。その中で月澤の絶望的な過去と黒幕の存在が明らかになっていく…。

◼感想
シリーズ3冊目。刑務所という閉鎖空間の中で行われる囚人とのデスゲームに巻き込まれた百成、決別したと思った月澤と再度コンビを組んで脱出を図ることに。こんな濃い囚人達の中でもやっぱり月澤さんは別格だなと、百成もきちんと月澤から学んで実地で生かしているのが凄い。寺河を含めて囚人達の最期が思ったより呆気ない。
そして何故月澤は警官5人を殺したのか、その凄絶な過去に胸が痛んだ。私利私欲の為に大事な家族を殺されたら踏みとどまれないことを責められない。ラストはやっと自由になれて良かった、最悪の展開も予想していたので。いつかまた百成とも再会してほしいな。