きみの世界に、青が鳴る(★★★★☆)

きみの世界に、青が鳴る (新潮文庫nex)

きみの世界に、青が鳴る (新潮文庫nex)

◼あらすじ
真辺由宇。その、まっすぐな瞳。まるで群青色の空に輝くピストルスターのような圧倒的な光。僕の信仰。この物語は、彼女に出会ったときから始まった。階段島での日々も。堀との思い出も。相原大地という少年を巡る出来事も。それが行き着く先は、僕と彼女の物語だ。だから今、選ばなければいけない。成長するとは、大人になるとは、何なのかを。心を穿つ青春ミステリ、堂々完結。

◼感想
シリーズ6冊目にして完結。大地を巡る問題はどう決着をつけるのか気になってましたが、最後まで希望を捨てずに最善を尽くした真辺の導き方が一番良かったのではないかと思います。自分勝手な印象が強かった安達も堀が話した猫のエピソードで印象が変わりました、彼女なりに堀を悲しませない為にとった行動だと思いたい。
堀もいいけどやっぱり七草の隣は真辺だとしっくりくる。だからこそ最後の展開で階段島にいる七草のこれからを考えると少し切なくなる、七草が少しでも幸せでいてくれると嬉しい。哲学的な雰囲気の言葉が多くて、もっとシンプルに考えてもいいんじゃない?と思うこともありましたがそれがこの物語の魅力の一つだったんだなと思います。お疲れ様でした。