86―エイティシックス―Ep.6 ―明けねばこそ夜は永く―(★★★★☆)

◼あらすじ
誇り高く戦い、そして死ぬ。それが我らのさだめ。生への執着など、とうの昔に、はるか彼方に置いてきた。…そう思っていた。そう信じていた。だが戦場へ臨み、潰され、壊され、朽ちることを良しとする“シリン”達の姿は、「エイティシックス」である彼らの目指す生き方が、只の狂気であると蔑む。生きる意味とは何か。苦悩するシン。シンを理解しようと心を砕くレーナ。だがその想いは不格好にすれ違ったまま―連合王国の命運をかけた「竜牙大山攻略作戦」の火蓋が、無情にも切って落とされる…!『連合王国編』完結のEp.6!戦わねば、生き残れない。だが戦えば生きられるわけでは、ない。

◼感想
シリーズ6冊目、連合王国編終了。シンとレーナのすれ違いっぷりに振り回された巻でした。表紙の展開になるまで様々な葛藤があってこうなれたんだなと。過酷な戦場にいたシンにとって「未来」を望むことに明確な答えが出せない、レイに隣にいてほしいと思ってるくせにそれを言葉にしないシンの背中を思いっきり叩きたい。何も言ってくれないシンにレイは落ち込んでしまうし、正に負のループでした。
ザファルのヴィーカに対する想いが微笑ましい、この兄弟好きだな。アネットが指摘していた情報流出は今後の展開への伏線なのかな。シンは最後に祖父にも会えたようで良かった。次回のライト回に期待します。