ところで死神は何処から来たのでしょう?(★★★★☆)

「痛えんだよ、クソ!」「死んでるから痛くない」 月光の冴え渡る森で、小木輝は「死神」と出会った。饒舌かつ毒舌な死神に、既に死んでいると告げられるも、数時間前からの記憶がない。ソーシャルワーカーとして勤務する病院で、階段から転落したことが判明するが、本当にただの事故なのか? ストーカーの出現、妹の誘拐、混迷を極める中、小木は再び森へと向かう――死神を伴って。「最強」の死神が任務を果たせぬ「最悪」とは! ?

シリーズ3冊目。今回はいつもと違って死神・余見の正体に迫る一冊でした。憎たらしい喋り方をして死んだ人間を誘う余見にもきちんと大切な家族がいて、あんなひどい経緯で死んでしまったのかと思うと同情してしまう。小木と出会えたのもある意味運命だったのかな。
とにかく犯人はもちろんのことストーカーも気色悪かった。余見に死亡宣告されていたので最後はいつも通りしんみりしちゃうのかな、と思っていたので今回の結末は嬉しかったです。余見の正体に気づいた後の小木と余見の会話が気になります。二人でゆっくり思出話でもしてほしい。