閻魔堂沙羅の推理奇譚 業火のワイダニット(★★★★☆)

「僕を殺したのは、たった一人の友だちなのか?」天涯孤独の土田は大学受験を前に、友人の夏目の家で焼死した。夏目は酷薄で人を殺してもおかしくない人間だ。僕には生きる目的もないし死んでやってもいい。でも、僕を殺した理由はなんだ?死亡した土田の前に現れたのは、閻魔大王の娘・沙羅だった。今回の謎はワイダニット。もう一度友人と話すため、霊界の推理ゲーム開廷!

シリーズ3冊目。今回も生き返りをかけて閻魔大王の娘・沙羅と霊界の来訪者との推理ゲームが始まる。個人的に一番共感できたのは第1話、ブスで内気とかまるで自分みたいで読むのが辛い場面もありました。でも聖蘭は優しくて頭もいいし、理解してくれる親友もいるので新しい世界に飛び込んで人生を楽しんでほしいです。第2話の賢人はそのまま健やかに育ってほしい。
メインの第3話はゾクッとするようなお話でした。タイトル通りなぜ殺されなければいけなかったか、が主題。夏目はなんで小学校時代に土田と一緒にいることを選んだのだろうか。特に意味はないのかな。次の発売もすでに決まっているようで楽しみです。