八雲京語り 宮廷に鈴の音ひびく(★★★★★)

八雲京語り 宮廷に鈴の音ひびく (富士見L文庫)

八雲京語り 宮廷に鈴の音ひびく (富士見L文庫)

西の武家と東の公家。三年に及ぶ戦いの和睦の証として、両陣営は血縁を結ぶことを決める。白羽の矢が立ったのは武家最強の娘・雲雀。その武力で家督を継ぐ気だった行き遅れは、突然の東宮との縁談にしぶしぶ公家の都・八雲京に向かうのだが…「このちんちくりんが夫?」「僕だって不本意だよ、おばさん」待っていたのは十も年下の東宮・鈴鳴だった!しかも彼は一年限りのお飾り東宮で…。雲雀は逆に燃え上がった。自分の手で一人前の男、立派な東宮にしてみせると―!

武家最強の娘・雲雀が公家との和睦の証として十歳下の東宮・鈴鳴と結婚することになる。最初はそりが合わずに衝突しがちな二人だったが、お飾りの東宮という境遇に悩む鈴鳴を奮い立たせる雲雀。そんな雲雀の期待に応えて暮明を追い越そうと努力する鈴鳴が頑張り屋で応援したくなるようなキャラでした。
雲雀は雲雀で暮明の妻である鎬雨というライバル的なキャラがいますが、雲雀らしい強さで上手く相手をしているなという印象。鎬雨とは出会いの形が違えば友達になれたんじゃないかな。まだ恋愛未満だけど鈴鳴の中で着実に育っている雲雀への想いにキュンときます。年上女性に惹かれていく少年とか個人的に萌えの塊ですな。文句なしに面白かったです。これからの二人も読みたいよ!